【11月10日(日)放送】山の歌 秋 こころ澄む稜線(りょうせん) 〜新潟県 越後駒ヶ岳〜

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新潟県・魚沼にそびえる標高2003メートルの越後駒ヶ岳。
冷え込みを増す秋の朝、稜線(りょうせん)を流れるような“滝雲”という珍しい風景が見られます。登山道には江戸時代、鉱夫たちが江戸に銀を運んだ“銀の道”や、お堂を守る人々の姿があります。雪渓や花々、そして宝石のように輝く池も登山者の目を楽しませてくれます。山頂からは佐渡を望む絶景。その近くの山小屋には、管理人夫婦の固い絆の物語。さわやかな秋の風景とともに、人々の思いに触れる旅です。

地図
アクセス

<電車・バス>
JR上越新幹線「浦佐駅」→南越後観光バス
(6月1日〜11月1日季節運行)
「銀山平」下車(約1時間)→登山口まで徒歩約5分 その他の期間は、「栃尾又温泉」まで運行(登山口まで車で約30分)


<車>
関越自動車道 小出IC→国道50号線または国道352号線
→「銀山平」登山口(約1時間)


再放送予定

11月14日(木) 午前11:05
11月16日(土) 午前 5:15

旅の見どころ

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越後駒ケ岳の登山道からは、夏の終わりから秋にかけてだけ“滝雲”という貴重な風景が見られます。新潟と福島の県境にある奥只見湖から立ち昇る水蒸気が、沢から流れ込む冷たい空気とぶつかって冷やされ、霧になり、滝のように麓(ふもと)へと降りていく現象です。 雲の色は太陽の光によって変化します。日の出直後は白く絹のように純白、日が高くなると黄金に染まっていきます。早朝2時間ほどしか見られない、まさに山の息吹ともいえる勇壮な光景です。

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越後駒ケ岳に5つある登山口の一つ「銀山平」には、350年前の姿を今に残す古道“銀の道”があります。6キロほど続く道は、江戸時代の初め、越後駒ケ岳や奥只見湖周辺から採掘された銀を江戸へ運ぶために利用されました。ブナが生い茂る林道を登っていくとV字型にくぼんだ道が現れます。最盛期には1万人以上が利用した“銀の道”は、人々が行き交う中で地面が削られ、へこんでいったといわれています。歴史を感じられるいにしえの道です。

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山頂から100メートルほど下ると山小屋“駒の小屋”があります。昭和25年に地元山岳会によって建てられた小屋には5月から10月にかけて8人の管理人が4日交代で寝泊まりしています。登山者の避難小屋としても使われ、御来光を望む人は小屋で一泊して、朝に山頂へ向かいます。日帰りの登山者にとっては頂上の風景を堪能したあと下山する前に一服できる憩いの場です。小屋のすぐ下には一年中枯れない湧き水が流れ出ており、常に5度ほどの水が登山者の喉(のど)を潤します。

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※掲載情報は、放送当時のものです。情報が変わっている場合がありますが、ご了承ください。

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