千葉県習志野市、マンションや家々に囲まれた周囲3.5キロの谷津干潟。
東京湾と水路でつながり、潮の満ち引きでさまざまな風景をみせます。20年前、都会に残された貴重な渡り鳥の飛来地としてラムサール条約の登録湿地になりました。渡り鳥やカニ、ハゼ。春は命が輝く季節。干潟の自然観察センターで働く若者、かつて谷津から船を出した漁師、干潟の清掃活動に取り組む人たち。都会の自然を慈しみ守っていこうとする人々を訪ねる旅です。
<電車>
東京方面から
JR京葉線「南船橋駅」下車→自然観察センター(徒歩約20分)
京成本線「谷津駅」下車→自然観察センター(徒歩約30分)
JR総武線「津田沼駅」下車→京成バス
新習志野行き「津田沼高校」下車→自然観察センター
(徒歩10分)
谷津干潟行き 終点下車→自然観察センター(徒歩15分)
<車>
東京、または千葉方面から
京葉道路「花輪IC」→若松交差点→国道357号下り線→谷津干潟観察センター
首都高速湾岸線「湾岸習志野IC」→国道357号上り線→若松交差点→国道357号下り線→谷津干潟観察センター
再放送予定
5月16日(木) 午前11:05
5月18日(土) 午前 5:15
谷津干潟は、かつて東京湾に広がっていた広大な干潟の一部でした。土地の人たちは塩田やノリ養殖、そして潮干狩りとその恵みを受けて暮らしてきました。昭和30年代から40年代にかけて東京湾の埋め立てが進む中、ここだけが海として残りました。住宅地や工場を通る2本の水路で東京湾の海水が出入りしています。潮の満ち干と生き物たちの営みが街の中で感じられる場所。この限られた自然を守ろうとさまざまな市民が活動を続け、現在にいたっています。
谷津干潟は野鳥のオアシス。なかでも南半球と北半球を行き来するシギやチドリにとっては、貴重な栄養の補給地になっています。旅の途中に谷津干潟に立ち寄る鳥たちを見ようと、春と秋の渡りのシーズンにはバードウオッチャーが大勢やってきます。干潮時をめがけてやってくる群れ、大型のシギがカニを捕らえて食べる瞬間など、自然の営みを身近に見ることができるのが、街の中の干潟の大きな魅力です。
野鳥の保護や環境保全などのため立ち入りが制限されている谷津干潟ですが、周囲は公園として整備されています。遊歩道には野鳥観察がしやすいようところどころにデッキが設けられています。干潟の南側には自然観察センターがあり、館内から干潟が一望できます。観察スコープの使い方を教えたり、干潟について解説したりする専門のスタッフが4人常駐しているので、誰でも気軽に野鳥観察を楽しめます。
※掲載情報は、放送当時のものです。情報が変わっている場合がありますが、ご了承ください。