【4月14日(日)放送】五色の春 東京 足立区荒川

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東京足立区、荒川の河川敷。
明治時代には色とりどり3千本の桜が咲く名所で、その風情から「五色桜」と呼ばれました。堤防改修や戦中戦後の混乱の中で姿を消した桜並木を復活させようと、足立区、そして地元の人々が植樹を続けています。その河川敷周辺には町工場が並びます。そのひとつ、ランドセル工場では、新学期に向け傷ついたランドセルを繕う職人がいます。日ごとに彩りを増していく河川敷で、「春」に思いを寄せる人々に出会う旅です。

アクセス

<電車>
上野駅から JR常磐線→「北千住駅」下車(約10分)

<車>
首都高速 中央環状線 江北JCT(足立区内)
 または 小菅JCT(葛飾区)→足立区内

再放送予定

4月18日(木) 午前11:05
4月20日(土) 午前 5:15

旅の見どころ

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甲武信ヶ岳(こぶしがたけ)を源とし、奥秩父の険しい山々に深い谷をきざみ、関東平野を貫く荒川。かつて「荒ぶる川」と呼ばれ、たびたび洪水を起こし、周囲に甚大な被害をもたらしました。現在の荒川は、東京都北区にある岩淵水門で隅田川と分かれ、それより下流は洪水対策のため昭和5年に作られた放水路です。 その広々とした河川敷には、野球やサッカーのグラウンド、ゴルフ場などが作られ、周辺には住宅や町工場がひしめきます。

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1885年の大洪水をきっかけに行われた荒川堤の改修工事。そのとき植えられたのが70品種を超える3千本あまりの桜。その風情は「五色の雲がたなびくがごとし」と表され、いつしか五色桜と呼ばれ、桜の名所となりました。その後、五色桜は河川の改修工事や、戦後に薪(まき)として伐採されるなどして姿を消しました。現在、五色桜を復活させようと足立区や地元の人々により植樹が続けられています。また、桜の名所として名高いアメリカ・ワシントンのポトマック河畔の桜は、明治時代、荒川堤の桜が贈られ、植樹されたものです。

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荒川は昭和の中ごろまで舟運が盛んで、周辺には多くの町工場が集まりました。現在も、革製品など3000の工場が集まっています。特にランドセル製造会社は都内の7割近くが足立区にあります。今の時期、工場では来年春に新入学を迎える子どものためのランドセル作りが始まっています。50人の職人が働くこの工場では、若手はベテラン職人の正面に座り、その技術を学びます。工場には、ランドセルの修理を専門に行う職人もいます。喜ぶ子どもたちの表情を思い浮かべながら、作業に打ち込む日々です。

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※掲載情報は、放送当時のものです。情報が変わっている場合がありますが、ご了承ください。

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