【10月7日(日)放送】土と炎 ただひとつ 岡山県 備前市

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千年の歴史を持つ備前焼の里、岡山県備前市。釉薬を塗らない備前焼は、土そのままの風情が残り、炎の流れによって焼き上がりの表情はさまざまです。同じものが二つとないこの焼き物は、町の中で、家庭の中で、大切にされてきました。畑で野菜を育てながら備前焼を作る半陶半農の職人、ひび割れてしまった思い出の備前焼を修復する夫婦、自由な想像力を土にぶつける小学生・・・素朴な焼き物を愛する人たちを訪ねます。

アクセス

<電車>
JR「岡山駅」→JR赤穂線「伊部(いんべ)駅」で下車(約40分)

<車>
山陽自動車道→備前ICまたは和気(わけ)IC(約15分)
岡山ブルーライン→備前IC(約15分)

再放送予定

10月11日(木) 午前11:05
10月13日(土) 午前 5:15

旅の見どころ

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町には、300人あまりの備前焼職人がいます。窯の煙突が立ち並ぶ風景は、町の風物詩になっています。暑さが一段落した秋は、多くの窯で作品が焼かれる季節。町には大小の備前焼を販売する店が立ち並び、県内外からの多くの観光客でにぎわいます。その他にも、公園の地面や保育園の卒園生の手形、交番の看板など・・・町の至る所に備前焼が使われ、訪れる人を楽しませます。

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釉薬を塗らず、コーティングや絵付けもなされない備前焼。土の質感がそのまま残り、炎の跡が走ります。焼き上がった作品の表情はさまざまです。窯の中で土と炎が出会い、生じる偶然の化学変化が、同じものはふたつとない備前焼を作ります。毎年10月の第3土曜日・日曜日には備前焼まつりが開催されます。窯元が軒を連ねる通りは歩行者天国となり、50ものテントが並びます。通常より手ごろな価格で備前焼を購入でき、全国の焼き物ファンが集う町の一大イベントです。

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職人たちはおよそ2週間かけて、窯の温度をじわじわと上げていきます。到達する最高温度は1200度。火入れの間は、一秒たりとも気が抜けません。炎の運びによって、色や模様がすべて決まってしまうからです。職人たちは夜通し薪をくべ続け、汗を流します。一瞬の奇跡に懸け、思い描く理想の備前焼を目指しているのです。新しく窯を作ったときや火入れの前には、神社の宮司が祈とうをすることもあります。

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※掲載情報は、放送当時のものです。情報が変わっている場合がありますが、ご了承ください。

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