7月8日(日) 放送 ふるさとは 宝の海〜熊本県 天草市 通詞島〜

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熊本県の西部、天草市通詞島(つうじしま)。室町時代に、南蛮貿易の通訳「通詞」が暮らしていたと言われています。周囲4キロメートル、およそ600人が暮らす島は、古くから漁業で栄えてきました。沖合では、豊かな海を象徴するように、200匹以上のミナミハンドウイルカが群れ泳いでいます。7割以上の世帯が漁業を営む島の人々は、海の恵みを受けて暮らしています。海と共に生きる人々に出会う旅。

アクセス

<飛行機>
熊本空港→天草空港(25分)→通詞島(空港より車で20分)
福岡空港→天草空港(35分)→通詞島(空港より車で20分)

<車>
九州自動車道 松橋IC→国道57号線
 →国道266号線→国道324号線(通詞大橋を渡る)
 ※松橋IC下車後、120分

再放送予定

7月14日(土) 午前 5:15
7月19日(木) 午前11:05

旅の見どころ

港近くの平地に、ひしめきあうように家が建ち並んでいます。島と対岸を結ぶ橋が架かったのは昭和50年。それまで、島には車が無く、道は人がすれ違う広さがあれば十分でした。迷路のように入り組んだ路地は、家の裏口、「背戸(せど)」をつなぐ道ということで、人々は「せどや」と呼んでいます。せどやに足を踏み入れると魚をさばく人、井戸端会議をする人など、島の生活の息遣いが聞こえてきます。

通詞島で最も伝統的な漁が素もぐり漁です。漁師は32人。そのほとんどが20代から40代の漁師で、夫婦や親子など2〜3人で沖に出ます。時間は1日わずか3時間。資源を守るために、仲間同士で自主的に取り決めました。4月から6月、最盛期を迎えたのがトサカノリ。刺身のつまやサラダなどに使われる海藻で、“海藻の王様”とも言われる高級なものです。木口正也さん(51歳)も妻のるり子さん(48歳)と共に、15年、夫婦で漁に出ています。るり子さんが船を操作し、潜る正也さんを支えています。

夕方、港から出て行くのは、6月から9月まで続く車エビ漁の船。夜行性の車エビが、海底の砂から出てくる日没後、網を入れます。木口常男さん(60歳)と敏樹さん(33歳)親子も夜通しの漁に出ます。船上で、車エビだけでなく、網にかかったエソなどすべての魚を丁寧に選別します。漁が終わると、次は自宅の作業場に、家族が一同に集まります。 より分けたエソを3枚に下ろして、すり身を作るのです。「海の恵みを余すところ無く生かす」。豊かな海に生きる漁師の心です。

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※掲載情報は、放送当時のものです。情報が変わっている場合がありますが、ご了承ください。

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