6月10日(日) 放送 北の桜 〜北海道 根室市〜

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北海道の東、根室市。
5月中旬、太平洋からの海霧に包まれたこの地でも、ようやく桜が咲き始めます。
厳しい気候でも花開くチシマザクラ。強風のため、樹高は低く、幹は大地に広がるように横に伸びている。人々は、このチシマザクラの開花を心待ちにしています。
亡くした息子への思いを託し育て続ける女性。
納沙布岬では、強い潮風で木々が育たない大地に彩りを添えようとする夫婦。
遅い春を待ち焦がれる人たちに出会う旅です。

アクセス

<飛行機>
中標津空港(115分)
       →根室交通バス→根室駅(95分)
釧路空港(105分)→阿寒バス(55分)
       →釧路駅→JR花咲線 根室駅(150分)

<車>
JR釧路駅→国道44号線→根室市(約2時間30分)

再放送予定

6月16日(土) 午前 5:15
6月21日(木) 午前11:05

旅の見どころ

春から夏にかけて、根室市は霧に包まれます。暖かくなってきた風が、太平洋上で千島海流に冷やされて発生する海霧。その後、風に運ばれ、上陸するのです。春から夏、2日に一度は、霧に包まれます。日差しが霧に遮られ、海風も吹き付けます。なかなか気温が上がらないこの地は、5月中旬でも平均気温は7度ほど。そのため、平地で高山植物が見られることもあります。

5月中旬、根室市では、ようやく桜の季節です。小さく、かれんな花を咲かせているのが、チシマザクラです。根室の沖、千島列島に自生することから名付けられました。強い風から身を守るように木の高さは低く、枝は地をはうように横に伸びます。
種から育てることが、比較的容易な品種で、市内に植えられているチシマザクラは、開拓期に千島列島から持ち込まれたものが増えたと言われています。

根室の市街地で咲き始めたチシマザクラ。桜前線はゆっくりゆっくりと半島全体を覆っていき、納沙布岬周辺で桜が満開になるのは、6月に入ってからです。雪の季節を超え、霧に耐えるチシマザクラの開花を、人々は楽しみにしています。
長山誠一さん(92歳)、多恵さん(91歳)夫婦も、少しずつ増やしてきた桜の木が花咲くときを 心待ちにしています。息子に作ってもらったベンチに腰掛けながら眺める桜の花。二人が待ちわびた、ひと時です。

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※掲載情報は、放送当時のものです。情報が変わっている場合がありますが、ご了承ください。

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