町は今朝もほうきの響き〜栃木県 鹿沼市界わい〜

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日光連山をのぞむ栃木県鹿沼市は、日光へと続く街道の宿場町として栄えてきた。
ここで、古くから親しまれてきたのが、はまぐり型の編みこみが特徴の鹿沼ほうき。
最初は座敷で、少し古くなるとお勝手や土間で、さらに古く短くなると、外を掃くのに使うといい、長い間にわたって大切に使われる。
そのため、町の人々が持つほうきの表情は、使い手によりさまざまな形に変わっていく。
鹿沼ほうきと共に生きる人々に出会う旅。

アクセス

<電車・バスの場合>
JR日光線で鹿沼駅。中心市街地までバスで10分。
東武鉄道で新鹿沼駅。中心市街地までバスで5分。徒歩15分。
<車の場合>
東北自動車道 鹿沼インター。中心市街地まで20分。

12月31日(土)午前 5:10
12月27日(火)午後 4:20

旅の見どころ

長持ちするように

現在、数える程になってしまった鹿沼ほうき職人。その中で最年少の職人が、丸山早苗さん(34)です。一日一本作るのがやっとのほうき作り。『長もちするように、長持ちするように、使う人の気持ちになって』。鹿沼ほうき作りの名人で、2年前に亡くなった祖父・行雄さんの教えです。丸山さんは、注文を受けた人の体つきや使う場所に併せて、柄の長さや太さを変えるなど、その言葉を大切に、ほうきを作っています。

大切に使い込む

鹿沼の多くの家々で、鹿沼ほうきは大切に使い込まれてきました。江戸時代から続く木工所の7代目・乾芳雄さんもその一人です。乾さんは、お祭りの屋台や馬車の車輪や車軸、舟の櫓、鋤の柄などを作る職人。樫の木など堅い木材を、ノミやカンナを使って加工しています。その時にでる大量のおがくずを掃除するのに活躍するのが、鹿沼ほうき。40年前、職人になった時から使ってきたほうきは、先が短くなっています。「職人が心をこめて作った物は捨てられない」と、乾さんは大切に使い続けています。

ホウキモロコシ畑の丸山さんたち

鹿沼ほうきの材料になるのがホウキモロコシというイネ科の植物。細かく編み込んでいく鹿沼ほうきに使いやすいように、長い時間かけて品種改良されてきました。地元産のホウキモロコシは、しなやかで折れにくいのが特徴です。かつては、鹿沼市界わいで多く栽培されてきましたが、ほうきの需要が減ったり、海外からの輸入品に押されて、栽培する農家も少なくなっています。鹿沼市の油田地区では、ほうき職人の丸山さんや農家、それに商店主らが協力して、地元産のホウキモロコシ栽培を復活しようという取り組み始めました。暮らしと共にあったほうきを次世代にも受け継いでいきたい、若い世代の願いです。

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