【9月25日放送】光 包まれるとき

島根県 松江市

NHKオンデマンド
写真
島根県東部の湖、宍道湖。日本で7番目に大きなこの湖は、湖面を照らす美しい夕日と、シジミの日本最大の産地として知られている。
宍道湖は日の光によって次々と表情を変えていく。その変化に応じるかのように、宍道湖と共に暮らし、愛してきた人々が、次々と湖上に表れてくる。
朝のシジミ漁師、昼の遊覧船、夕日を見るために訪れる大勢の人々。宍道湖に映える光とともに生きる人々の、暮らしと想いに出会う旅。

東北ブロックでの放送

地図
アクセス

<飛行機の場合>
出雲空港から松江駅行きのバスに乗車
米子空港から松江駅行きのバスに乗車
<電車の場合>
JR山陰本線「松江駅」下車
<車の場合>
山陰自動車道「松江西」IC

 9月29日(木)午前11:05
10月 1日(土)午前 5:15

旅の見どころ

黒い宝石

午前6時を過ぎると、湖上には約300艘の漁船が現れます。宍道湖の朝の風景を代表するシジミ漁です。宍道湖は、海水と淡水が入り交じる汽水湖であり、黒い貝殻が特徴のヤマトシジミが数多く生息しています。シジミ漁は、冷凍技術が発達した昭和30年代から盛んになり、現在は日本一の出荷量を誇るまでになりました。
漁は、長さ8メートル、重さ30kg以上の鉄のカゴがついた「鋤簾(じょれん)」と呼ばれる道具を使い、湖の底にいるシジミをかきます。漁は朝だけ、一艘の船で一日90kgまでと決められています。身が厚く、高値で取引されるシジミを漁師達は「黒い宝石」と呼んでいます。

家族で営む遊覧船

シジミ漁が終わり、日が高く昇る頃、一隻の白い遊覧船が湖上に現れます。宍道湖と中海を結ぶ大橋川から出て、湖の東部を回ります。約1時間の遊覧です。
船を運航しているのは、上谷繁夫さん(72)。島根県の離島、隠岐島出身の上谷さんは、宍道湖の美しさに惚れ込み、24年前に松江市へ移り住んできました。全財産をつぎ込んで船をつくり遊覧を始めました。以来、妻や息子たちと、家族で運航を続けています。上谷さんは24年間毎日、天候や風向きなどを記した航海日誌をつけています。日の入りの時刻も書き記し、その日の最高の夕日を見てもらえるようにと、心を砕いています。

湖を染める夕日

宍道湖の夕日は、いつの時代も、多くの人々に愛されてきました。松江に暮らした作家・小泉八雲も、宍道湖の夕日に魅せられた一人です。
宍道湖のあたりは、雲が発生しやすいことから、一日として同じ風景にはならないと言われています。天気も変わりやすく、夕日を楽しむ事が出来る日も限られています。
しかし、市街地の西部にある遊歩道の一部が、夕日を眺める絶好のポイントとして整備されていて、夕暮れ時になると、観光客だけでなく、恋人や親子連れなど地元の人たちも湖畔に集まってきます。

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※掲載情報は、放送当時のものです。情報が変わっている場合がありますが、ご了承ください。

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