【8月28日放送】緑輝く やさしき峰よ

山の歌 夏 〜青森県 八甲田山〜

NHKオンデマンド
写真
シリーズ 山の歌 夏。今回は、日本有数の豪雪地帯として知られる八甲田山。
青森県の中央に位置し、いくつもの山が連なる連峰である。
短い夏、八甲田山は、訪れる人々に美しい姿を見せ、生き物を育むやさしい山の表情となる。
山小屋を、ボランティアで守る地元の人々。冬も安全な山として親しんでもらえるようにと、壊れた山岳スキーの標識を改修して歩く男性。八甲田山を愛し、守り続けようとする人々と出会う旅。

東北ブロックでの放送

地図
アクセス

<電車の場合>
JR新青森駅から、JRバス東北の路線バスでおよそ1時間10分。
酸ケ湯温泉で下車。

<車の場合>
東北自動車道、青森中央インターから車でおよそ40分。

9月1日(木)午前11:05
9月3日(土)午前 5:15

旅の見どころ

短い夏 輝く花々

最高峰の大岳へ向かう登山道の中頃に湿原があります。標高1200メートル付近に広がる仙人岱です。ここでは、およそ50種類の花々が咲き誇り、訪れる登山者を楽しませてくれます。チングルマ、ハクサンチドリ、シナノキンバイなど。このあたりは、雪解けが遅いため、他の場所では開花の時期が異なる花も、同時に見ることが出来ます。13年にわたり八甲田山で、植物の生態を研究している東北大学助教・米倉浩司さん(40)にとっても、飽きる事のない八甲田の花々です。

みんなの山小屋

仙人岱ヒュッテは、およそ50年前につくられた板張りの小屋です。山の中腹、森の中にひっそりとたたずんでいます。この小屋には、常駐の管理人はおらず、地元の人たちが代わる代わるやってきて、修復や清掃を小まめに行い、守ってきました。毛布や石油ストーブも持ち寄ったものです。夏でも10度近くまで冷え込む小屋の中で、登山者と地元の人がストーブを囲み、山談義に花を咲かせています。

八甲田を守り続ける

八甲田山に、およそ2000枚設置されている山岳スキーのコースを示す指導標。冬、天候が荒れた時の道しるべです。青森市に住む成田徹さん(69)は、10年前から、この指導標の回収・修復を行っています。この指導標は、今からおよそ60年前、友人が遭難したことをきっかけに地元スキーヤーたちが設置しました。しかし、風雪にさらされ、多くが壊れ、または吹き飛ばされてしまっています。成田さんは、先人の思いを大事にし、安心、安全な山として親しまれる山へと願いを込めて、この活動を続けています。

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※掲載情報は、放送当時のものです。情報が変わっている場合がありますが、ご了承ください。

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