2015年9月20日放送

再放送
  • 9月26日(土) 午前 5:15
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()円球 つないで
~長野県 菅平高原~

長野県上田市にある菅平高原は“ラグビー合宿の聖地”として知られます。夏の間、109あるグラウンドではきびしい練習が繰り広げられています。毎年ラグビー部員たちを迎え、エールを送り続けるホテルの主人。生傷絶えない選手たちを支え続ける菅平にある唯一の診療所の名物看護師。ラガーマンたちと長年の交流を続けてきた、地元の人たちが作るラグビーチーム。“聖地”に集うラガーマンたちを支える人たちに出会う旅です。

菅平高原では、およそ50の宿泊施設でラグビー合宿を受け入れています。そのうちの一つを経営する山崎隆喜さん、特に力を入れているのは食事です。選手にとっては、体作りのため、食事も大事なトレーニング。夕食時には、栄養バランスを考え、特別にバイキングコーナーを用意することもあります。選手がしっかり食べているかいつも気にかける山崎さん、この中から世界で活躍する選手が現れることを夢見ています。

菅平高原唯一の診療所には、合宿期間中、ケガをしたラガーマンたちが絶え間なくやってきます。その数は多い日で100人以上。この診療所で一番のベテラン看護師、宮原青美(はるみ)さんは、診察室や待合室を行き来し、選手たちに手際よく処置を施していきます。動けない患者がでれば、直接グラウンドにも出向きます。病院には、大けがを克服したことを伝える感謝の手紙が数多く届きます。その一つ一つが、宮原さんの大きな励みとなっています。

菅平では、38年続く伝統の一戦があります。地元のホテルや旅館の主人が中心のチーム「やどろく」と、学生時代に菅平で厳しい合宿を経験したメンバーが集う「不惑倶楽部(くらぶ)」です。毎年試合を重ね、友情を育んできました。「やどろく」の宮下修治さんは、81歳の現役ラガーマン。フォワードとしてスクラムの最前列にたち、モールでも仲間を支えます。第1回から試合に出ている宮原さん、ラグビーが生んだ絆をこれからも大切にしたいと考えています。

旅人 大沼ひろみから

お盆を過ぎた菅平の風は早くも秋の気配。レタス畑とグラウンドの緑を見ながら歩くと、そこここから「部活」のかけ声が聞こえてきます。ラグビーはもちろん、サッカー、陸上、空手、吹奏楽・・・若者たちが一日中、一心不乱に頑張る、地元の人がそれを全力で支える、その信頼感が合宿のまちをここまで大きくしたのだなあ、と実感した旅でした。

菅平高原へのアクセス

<電車>
北陸新幹線「上田駅」から、バスで約50分

<車>
上信越自動車道「上田菅平IC」から、国道144号線、406号線を北へ約30分

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問い合わせ先

菅平の観光・ラグビーについて
菅平高原観光協会
0268-74-2003
菅平の診療所について
菅平高原クリニック
0268-61-7211

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