2015年7月12日放送

再放送
  • 7月13日(月) 午前 11:05
  • 7月18日(土) 午前 5:15
    ※一部地域は別番組
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夢 ひと織り
~山梨県 富士吉田市界わい~

富士山の麓に広がる富士吉田市は、江戸時代から400年続く“郡内織物”の産地です。富士の湧き水で染められる色鮮やかな糸。その糸から作られるのは、高密度・高品質な織物。かつて、盛んに作られた絹織物の技術は、現在に受け継がれています。伝統の技術を守り、ネクタイを作る親子。織物の機械を専門に直す職人。さらに、新たなファッションを生み出す若い世代など、美しい自然と、織物に込めた一人一人の思いに出会う旅です。

富士吉田市は“郡内織物”とよばれる高品質な織物の産地。この町の織物産業は江戸時代に花開き、以来400年以上人々を魅了し続けています。その魅力は色鮮やかで繊細な柄、こまやかで力強い生地。渡辺智雄さん・太郎さん親子はそんな郡内織物の魅力を存分に織り込んだネクタイ生地を作り出しています。今、取り組んでいるのが自社ブランドのネクタイ作り。この地が織物の産地であることをアピールする挑戦です。

郡内地域には350もの織物に関わる工場があります。そんな織物の町を支えるのが機械を修理する職人、渡辺徳重さんです。この地で織物の機械を直し続けて50年。古い歯車から最新の電子機器まで、ひとつひとつ愛情をこめて直していきます。この日もある工場から依頼があり修理に向かった渡辺さん。すぐに原因を見つけ出し、修理を始めます。汗と油にまみれた“機械のお医者さん”の姿がありました。

郡内織物に新しい風が吹いています。老舗織物会社のデザイナー井上美里さんは、織物の産地で製作がしたいと去年この地に移住してきました。井上さんが取り組んだのは立体感のある生地を使った日傘。実現は不可能と思われましたが、傘作り35年の職人が力を貸します。若い感性と職人の技術が合わさり、これまでにない郡内織物が誕生しました。

旅人 真下貴から

郡内織物の産地として知られる富士吉田市は「吉田のうどん」でも知られる。硬めの太麺が特徴で食べ応えがある。休日ともなると市内のうどん店には、東京などからも多くの観光客が行列を作る。かつて織物業に主として携わったのは女性で、男性がうどんを打ったことから硬い麺が生まれたという。織物とうどん、その関係に思いをはせながらすするうどんの味は格別だった。

富士吉田市へのアクセス

<電車>
JR中央本線「新宿駅」→「大月駅」(特急で約1時間)→富士急行線「富士山駅」(特急で約35分)

<車>
中央自動車道「河口湖I.C」→富士吉田市内

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問い合わせ先

郡内織物について
富士吉田織物協同組合
0555-22-4193
郡内織物の工場や技術、見学会について
山梨県富士工業技術センター
0555-22-2100

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