2015年7月5日放送

再放送
  • 7月6日(月) 午前 11:05
  • 7月11日(土) 午前 5:15
    ※一部地域は別番組
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しらす 輝く浜で
~静岡県 浜松市~

浜名湖と太平洋に面した静岡県浜松市舞阪。全国有数のしらす漁が盛んな所で、初夏の訪れを知らせます。太平洋沿岸の海で、二そうの船で連携して行うしらす漁は、あうんの呼吸が求められます。船を操るのは、父と子。鮮度が命のしらすは、漁場から加工場まで、短い時間で運ばれていきます。そこで活躍するのは、浜の女性たち。手間をかけながら作られる天日干しのしらすを作る職人。しらす漁に活気づく港町を訪ねる旅です。

遠州灘でこの時期最盛期を迎えるのが、しらす漁。舞阪は日本一の水揚げを誇っています。黒潮に乗ってきた、しらすの大群が集まる遠州灘。舞阪では、日の出と共に90そうのしらす漁船が、一斉に沖へと向かいます。本船と網船で網を巧みに操りしらすを取る「2そう引き網漁」という独特の漁法。あうんの呼吸で、2そうの船を操縦し、しらすを取る親子の姿がありました。

舞阪を歩くと、天日干しされたしらすが目に付きます。まるで、白いじゅうたん。港にしらすが水揚げされてからわずか2時間で加工され、町のあちこちからは、潮の香りが漂います。初夏の舞阪の風物詩です。舞阪では、6軒の加工場が天日干しを行っています。手間がかかり、天候にも左右される天日干しですが、この方法にこだわり続ける職人たち。その思いを訪ねました。

遠州灘と浜名湖、2つの水辺に接する舞阪。目の前に広がるのは浜名湖は、海水と淡水が入り交じる汽水湖で、多くの魚が行き来します。春から初夏にかけて盛んに行われているのは、アサリ漁。しらす漁師は、しけで海に出られない時などは、浜名湖でアサリ漁をします。鉄製の爪がついたカクワと呼ばれる道具で、湖の底を引き、アサリを取ります。漁師たちは、「宝探しのようなものだ」と言います。

旅人 山田敦子から

しらすは鮮度が命。生しらすの揚がる舞阪港の活気といったら!朝9時すぎ。漁を終えたしらす船が、全速力で次々に戻ってきます。接岸と同時にお母さんたちが駆け寄り総出で水揚げ。生しらす満載の籠を次々に並べる先から競り。仲買人がしらすの大きさや艶をさっと見定め次々に入札。高値がつくと競り人の声もひときわ張りが出、「よしっ!」とほころぶ船長の顔。と思う間もなくトラックが入ってきて競り落とした籠を積んで加工場へ。その流れるような仕事ぶり、キラキラ輝く生しらす。いつまでも見とれていたい市場の朝でした。

浜松市舞阪港へのアクセス

<電車>
JR東海道線 「弁天島駅」から徒歩15分程度

<車>
東名高速浜松西ICより車で30分程度
東名高速三ヶ日ICより車で35分程度

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問い合わせ先

舞阪町について
舞阪町観光協会
053-592-0757
しらす漁、アサリ漁について
浜名漁業協同組合
053-592-2911

※NHKサイトを離れます