小さな旅のしおり

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八ヶ岳 青く輝く空へ ~長野県 茅野市~

投稿時間:2019年2月17日 08:24 | 投稿者: | 

chino2.jpg長野県の中央部に広がる茅野市。冬、氷点下10度にもなる凍てつく寒さの中、雪をかぶった八ヶ岳の背後には“八ヶ岳ブルー”と呼ばれる快晴の空が広がります。この気候を利用した伝統の「寒ざらしそば」の保存方法を受け継ぐそば店の店主。冷たくも青く美しい氷の渓谷に魅了され、写真を撮り続ける男性。冬山登山の登竜門として親しまれる八ヶ岳の山小屋の主人。寒空のもと、雄大な大自然とともに生きる人々の物語です。


今回の放送内容

chino1.jpgのサムネイル画像八ヶ岳西麓の高原に位置する茅野市は、年間を通して冷涼な気候です。そのため古くからそばの生産が盛んでした。冬は氷点下10度にもなりますが、この気候を生かした昔ながらのそばの保存技術が伝わっています。寒さが最も厳しい大寒の頃、秋に収穫したそばの実を冷たい川にさらす「寒ざらしそば」です。茅野市内でそば店を営む宮坂新一さんは、この伝統を今に受け継ぐ一人。同じ場所で同じように作業をしたこの地の先人に思いをはせながら、今年も仲間たちと冷たい水に入ります。


chino3.jpg八ヶ岳から流れる川が作り出した横谷渓谷。冬になると美しい氷の世界が広がります。岩陰をのぞけばシャンデリアのように輝く氷が。そして、崖を覆い尽くすように連なるつらら。茅野市に住むカメラマンの久野鎮さんは、そんな刻一刻と変化する氷の表情に魅せられて、毎年冬になると渓谷へ通います。10年前にこの場所の自然の豊かさに圧倒されて茅野市へ移住をしてきた久野さん。「住んでみてどんどん良さが分かっていく」と、夢中でカメラを構えます。


chinomain.jpg八ヶ岳の北側は比較的登りやすいため、冬でもベテランクライマーから初心者までたくさんの人が訪れます。人々のお目当ては“八ヶ岳ブルー”と呼ばれる真っ青な空。雪の白さとのコントラストは壮観です。そんな空の下にある一軒の山小屋を訪ねました。小屋の主人は米川岳樹さん。小屋を開いた祖母・つねのさんは50年ほど前に亡くなりましたが、今でも「世話になった」と小屋に訪れる人がいるといいます。祖母の代から変わらぬ温かな空間を守る米川さんです。


旅人・山田敦子アナウンサーより

chinoyamada.jpgのサムネイル画像初めて、チェーンスパイクというものをつけて、雪山に登りました。八ヶ岳の黒百合平まで、標高差500メートル、3時間の道のりです。雪が登山道を覆い、ごつごつした岩の登りを和らげてくれています。自分の歩幅で歩けるので、結構ラク(しかし下りはその分滑って大変でした)。周りは白銀に凍り付いた針葉樹、こずえの隅々まで氷をきらきらと光らせた落葉樹。間に透けて見える真っ青な空。目の痛くなるようなその青を、地元の人々は誇りを込めて八ヶ岳ブルーと呼ぶそうです。いつまでも歩いていたい夢のような道のりでした。


長野県 茅野市へのアクセス

chinomap.jpg

〈電車〉
JR中央本線「新宿」駅→「茅野」駅(特急スーパーあずさで約2時間)

〈車〉
中央自動車道「諏訪」ICから15分


問い合わせ先

▼茅野市の観光について
 ちの観光まちづくり推進機構 茅野駅前ちの旅案内所 0266-72-2637
 ちの観光まちづくり推進機構(茅野市役所内) 0266-73-8550


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