投稿時間:2018年10月14日 08:24 | 投稿者: |
日本有数のブドウの産地、山梨県甲州市勝沼町。実りの秋を迎え旬の味を求める人で賑(にぎ)わっています。新種のブドウが人気を得るなか、江戸時代から作られ町を支えてきた歴史あるブドウ「甲州」を育て続ける農家。ブドウ農家が原料を持ち寄りワインを作る“地域密着型”ワイナリーで、亡き夫の意思を守ろうと奮闘する女社長。前社長への恩返しをしたいとワイン作りを支える果樹農家。ブドウを通してつながり支え合う人々を訪ねます。
今回の放送内容
山梨県の北東部に位置する、甲州市勝沼町。扇状地に一面の畑が広がる、日本有数のブドウの産地です。実りの秋は、観光農園などにたくさんの人が訪れ、町が一番活気づく季節。勝沼のブドウは種類が豊富なのも特徴で、皮ごと食べられる品種や、変わった形の品種など、50種類を超えるブドウが育てられています。
大野清慶さんは、この地で代々続くブドウ農家です。たくさんあるブドウの中でも、「甲州」という品種は特別な思いを持って育てているといいます。勝沼の土地は傾斜地のため、稲作には不向きです。そのため人々は、1000年以上の昔からブドウの栽培に力を入れてきました。その時代から作り続けられているのが「甲州」。大野さんが子供の頃は、ブドウといえば「甲州」しかなかったといいます。最近は新しい品種におされ「甲州」を作る農家が減っていますが、大野さんはこれからも、町を支えてきたこのブドウを大切に守りたいと考えています。
勝沼の町には30軒ものワイナリーが点在しています。高埜よしみさんが営むワイナリーを訪ねると、にぎやかなワインの仕込みが始まっていました。ここでは、ブドウを育てるのもワインを仕込むのも、みんな地域の農家の人たち。先代社長である亡き夫が大切にしてきた「ブドウ農家と共に歩むワイナリー」であり続けることを目指して、よしみさんは農家の人々と力を合わせます。新酒ができあがるのは2ヵ月後。今年はどんな味の“おらが葡萄(ぶどう)酒”になるのでしょうか。
旅人・山本哲也アナウンサーより
糖度が20度もある食べてもおいしいブドウをふんだんに使ってワインを造り、「俺たちの葡萄(ぶどう)酒」と胸を張る勝沼のブドウ農家のみなさん。ブドウを育てワインを造る自信と誇りが伝わってきました。それにしても、勝沼だけでワイナリーが30もあるとは驚きました。たくさんのワインが楽しめると思うと、新酒ができる秋にまた行きたくなります。地域の温もりも勝沼ワインの立派な味かも知れません。
勝沼へのアクセス
〈電車〉JR「新宿」駅→JR中央本線「勝沼ぶどう郷」駅(特急利用で約1時間半)
〈車〉中央道「勝沼」ICからすぐ(都心から約2時間)
問い合わせ先
▼勝沼について
甲州市観光協会 0553-32-2111