2018年12月23日 (日)

ふるさとの種と ~茨城県 常陸太田市~(選)

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茨城県の北部、山あいに広がる常陸太田市は、久慈川とその支流に沿って集落が点在する土地。南北に広い市内には“在来作物”と呼ばれる、この地で昔から作り続けられてきた作物が20種以上存在するといいます。山中でこんにゃく作りを続ける男性や、甘い豆腐の原料となる大豆を育てる夫婦、倒れた夫の代わりにホウキモロコシから手作りでほうきを作り続ける女性。土地の文化を、在来の作物と共に受け継ぐ人々の暮らしを訪ねます。


今回の放送内容

(2018年1月に放送した番組のアンコール放送です)

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常陸太田の山中にある持方地区では、先祖代々伝わるこんにゃく芋を作り続けています。江戸時代から作られているというこんにゃくは、やせた山あいの土地でも育つ大切な作物。秋に掘りあげたものを春に植えなおし、3年かけて少しずつ大きく育てます。寒さの厳しい冬には、芋を守るための貯蔵庫「火室」で芋を保管します。氷点下になると芽が出なくなってしまうため、冬の間ずっと火をたいて、温度を保つのです。農家の須賀川悦久さんは、「こんにゃくは持方の宝。子どもと同じように面倒を見ている」と話します。


ota2.jpgのサムネイル画像市内の商店街で見かけた、在来の大豆を使った豆腐。大豆農家の北山弘長さんは、色味の美しさと甘さにほれ込んで、この豆を作っていると言います。新規就農のため、10年前に常陸太田に移住してきた北山さん。近所のおばあちゃんから農業を教わる中で、その庭先で作られていた個性豊かな在来の豆や野菜に魅了されました。地域の宝は、新たな担い手によって守られていきます。


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下河合地区で出会ったのは、ホウキモロコシから作る昔ながらのほうきです。ほうき作り70年の職人・横山有寿さんが病に倒れてしまい、妻の宮子さんがその技を受け継いでいました。土地の歴史そのものである夫の技をなくしたくないと、74歳にして夫に弟子入りしたのです。もう50年以上、ほうきを売り歩いている宮子さん。訪れる先々で十年も前に売った夫のほうきと出会います。夫婦のほうきはこの先もずっと、地域の暮らしと共に在り続けます。


旅人・山田敦子アナウンサーより

otayamada.jpg山に囲まれた集落に伝えられる在来の野菜。はるか祖先から営々と栽培されてきた野菜の数々。一粒に赤と白が混じり合った小豆「ムスメキタ」は、他家に嫁いだ娘がいきなり訪ねてきてもすぐ炊いて振舞える、優しい甘さの早煮え小豆。持方地区の「コンニャク」は小さいけれどふるふるの舌触りで風味抜群。他にも真っ赤な「赤ネギ」、ピンクの「里美かぼちゃ」、うす緑の大豆「青御前」…安定栽培、大量収穫に適さず、細々と命をつないできた独特の風味を持つ野菜たち。地域の宝として、豊かな食文化を伝える要として、今きらきらと輝き始めていました。


常陸太田市へのアクセス

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〈電車〉
各線「水戸」駅→JR水郡線「常陸太田」駅(約40分)

〈車〉
常磐自動車道 「日立南太田」ICから約20分


問い合わせ先

▼常陸太田市の作物・特産について
 常陸太田市観光振興課 0294-72-8071

投稿時間:08:24


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