2018年07月08日 (日)

"馬っこ"の鈴 高らかに ~岩手県 滝沢市~

chagm.jpg岩手山麓に広がる滝沢市では、古くから馬と人がともに暮らしてきました。初夏、この地域に「チャグチャグ」という鈴の音が響きわたります。「チャグチャグ馬コ」と呼ばれる馬の無病息災を祈る行事です。色鮮やかな装束で着飾った60頭以上の馬が、身につけた鈴を揺らしながらまちを練り歩きます。「南部曲り家」で馬と暮らす夫婦や、馬の装束を作る農家、行列初挑戦の馬に寄り添う引き手の女子高校生。馬を愛する人々に出会います。


今回の放送内容

chag1.jpg

人間の住む母屋と、馬のいる厩(うまや)が、ひと続きになっている「南部曲り家」。L字に曲がっているため、母屋からも馬の様子を見ることができます。この地域では、古くから農作業の重要な働き手だった馬は、家族の一員として大切にされてきました。今も南部曲り家で馬と暮らし続ける藤倉喜久治さんにとって、馬はいて当たり前の存在なのだといいます。

*藤倉さんの愛馬・籠姫(かごひめ)は元気にしています。(7月4日現在)


chag2.jpgみちのく岩手に初夏を告げる風物詩「チャグチャグ馬コ(うまっこ)」は、岩手山麓を行く華やかな馬の行列です。馬が歩くたび、高らかに響く鈴の音が「チャグチャグ」と聞こえることから名付けられました。江戸時代の、馬の無病息災を祈って神社に詣でる風習が由来です。馬に着せるきらびやかな装束は、各家に代々手作りで受け継がれてきました。農家の藤倉広美さんも、家族総出で手直しした装束を愛馬に着せて、年に一度の晴れの日を迎えます。


chag3.jpg

市内には、馬と気軽に触れ合える公園があります。ここに、放課後毎日のように顔を出し、馬の世話をする高校生がいました。馬術の練習に通う、工藤ひよりさんです。小学校3年生の時、市が公募するチャグチャグ馬コの乗り手に選ばれたのがきっかけで、馬と関わるようになりました。自分と同じように、初めて馬に接する子どもたちに乗り手としての一日を楽しんでほしい。今年は、行列に初挑戦する馬・浄鈴(じょうりん)のトレーニングを買って出ました。


旅人・山田敦子アナウンサーより

chagyamada.jpg

あちこちの民家で今も馬を飼っているらしい。仕事は年に一度のチャグチャグ馬コだけ。つまりペット?巨大な疑問符を頭の上に浮かべて訪ねてみると…いました!母屋の横の馬小屋に栗毛の大きなハナちゃんが。家のおばあちゃんがわらを取替え水をやり、せっせと世話しています。と思うと、あっちの家には白馬が!「昔から馬と一緒に暮らしてきた」「家族だから、機械が入ったからって手放さない」「家に馬がいないなんて寂しくて」。人と馬は一緒にいることが幸せと固く思っている人々に守られて、優しい目の大きな馬が草を食(は)んでいました。


滝沢市へのアクセス

chagmap.jpg

〈電車とバス〉
JR「盛岡駅」→岩手県交通「滝沢営業所」行きなど滝沢方面へのバス(約20分)


問い合わせ先

▼チャグチャグ馬コや滝沢市の観光について
 滝沢市役所 経済産業部 商工観光課 019-656-6534

投稿時間:08:24


カテゴリー

新着記事

ブログ内検索

 

カレンダー

2020年03月
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

バックナンバー


RSS

page top