2017年07月30日 (日)

水鏡の郷 潤う ~秋田県 にかほ市~

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秋田と山形の県境にそびえる鳥海山。その麓の秋田県にかほ市は豊かな湧き水の街として知られます。田植えの時期、水の張られた水田に姿を現すのは、九十九島。松の生えた島々が水鏡の中に浮かぶ絶景です。田植えがすむ頃、始まるのが沿岸部の岩ガキ漁。海底から伏流水が湧き出るこの海は、透明度が高いのが特徴です。冷たい海でじっくりと成長し甘いカキに育ちます。鳥海山の湧き水とともに暮らす人々と出会う旅です。


 今回の放送内容

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海沿いに広がる田んぼの中に、松の生えた100余りの島が点在しています。その名も九十九島(くじゅうくしま)。ここはかつて、たくさんの島を浮かべた潟だったと言われています。松尾芭蕉もその美しさを讃えた東北きっての景勝地でした。およそ200年前に起きた大地震で地盤が隆起し、現在は、その姿を水田へと変えています。田植え前の水入れの時期、一帯に鳥海山の水が行き渡ると、かつての九十九島の絶景がよみがえります。


nikaho2.jpgのサムネイル画像古くから、町の生活用水として使われていた小砂川地区の小川。鳥海山からの湧き水が流れていて、一年を通して水温は10度前後と変わりません。水道が通った今でも、集落の台所として使われています。昼下がりには、地域のおばあちゃんたちが、野菜などを洗いながらおしゃべりをしに集まります。その光景はまさに、井戸端会議ならぬ水端会議。鳥海山の湧き水が、地域をつないでいます。


nikaho3.jpg鳥海山の伏流水は、沿岸の海底からも絶え間なく湧き出しています。なかでも海底湧水量が多いと言われているのが、小砂川の海。ここでは、濃厚な甘さが特徴のイワガキが育ちます。小砂川の海で素潜り漁師をしている浅倉智さんは、子どもの頃から、どこまでも透き通った自然の恵みあふれる海が大好きでした。高齢化で漁師が少なくなる中、湧き水の海と生きる暮らしを守っていきたいと語ります。


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旅人・山本哲也アナウンサーより

鳥海山がこんなに海に近いとは知りませんでした。その恵みが麓に田んぼに海にたっぷり。圧巻は小砂川の岩がき。小ぶりながら実が詰まって、甘みたっぷりの味がたまりません。漁師の浅倉智さんは明るく前向きな人柄で、岩がきだけでなく夜の一献もおいしくご一緒させていただきました。ロケの間お世話になった旅館の女将、菱刈英子さんの心尽くしの夕食もあって、鳥海の恵み、にかほの恵みを体いっぱいに感じられた旅でした。


九十九島へのアクセス

nikahomap2.jpg〈電車〉

JR羽越本線「象潟」駅から徒歩5分

〈車〉
日本海東北自動車道「象潟」IC または「金浦」ICから約10分


問い合わせ先

▼にかほ市の観光について
 一般社団法人にかほ市観光協会 0184-43-6608

投稿時間:08:24


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