2017年03月05日 (日)

めぐり結んで 宿場の縁 ~千葉県 松戸市~

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東京に隣接する千葉県松戸市。かつて水戸街道の宿場町として栄えていました。近年はベッドタウンとして開発が進み、その姿は失われつつありますが、にぎやかな往来は今もかわりません。最近、この街に移り住んでくるのは、若いアーティストやクリエイターたち。若者に古民家を貸し、応援する住民や、外から来る人々の様々な相談にのる不思議な観光案内所など、変わりゆく町の中で行き交う人々を受け入れてきた宿場町を見つめます。


今回の放送内容

matudo1.jpg旧松戸宿の一帯は、昔ながらの商店や家と新築マンションが混在しています。最近、ここに新進気鋭の若いアーティストが次々と訪れています。イラストレーターの松岡マサタカさんもその一人。思う存分、絵を描きたいと借りたのは一軒家。大家さんの計らいで、なんとその壁にイラストを描いています。同じように今、松戸の人たちは若者を応援しようと安く空き家を貸し出しています。その拠点となる古民家も訪ねました。


matudo2.jpg街道沿いにも趣ある古民家があります。何かのお店かと思いきや、観光案内所でした。代表の石上瑠美子さんが仲間と5年前から運営しています。石上さんの元に訪れる人々は観光案内のみならず、様々な相談をしていきます。そこには、このひみつ堂で松戸の魅力を知ってもらい、「地域の縁側」のように人々の交流の拠点を作りたいという石上さんの思いがありました。宿場町の気風を感じさせる住民たちの交流の様子を見つめます。


matudo3.jpg松戸に来ることで長年の夢をかなえることができた人もいます。幼い頃から靴職人になりたかった沖縄出身の桃原佐和さん。念願の工房を構えたのは松戸のマンションの一室でした。このマンションは空き室の一部をクリエイターに向けて貸し出したところ、入居の希望が次々とあったといいます。今はヨガや着付けなど様々な職種の方が入り、開業しています。マンションの一室から輪のように広がっていく、それぞれの夢の形です。


旅人・山本哲也アナウンサーより

matudoyamamoto.jpg東京のベッドタウンとばかり思っていた千葉・松戸。とんでもない、なかなかの歴史を誇る街でした。旧水戸街道沿いには、なんとこの地で10代も続くという人たちがあちこちにいらっしゃいます。地元で長年暮らす人たちの松戸への誇りもさることながら、若い人にチャンスを与えようという気概が伝わってきました。「宿場町だからこれは昔からやっていること」とさらっと言ってのける提灯屋の10代目、大正時代の米屋の屋敷を15人もの芸術家に貸し出すお米屋さん、まあここまでやるかと思わせるほどの気迫、やさしさ、情熱、地元愛。今回の旅で、私の松戸観は完全に変わったような気がします。こんな熱い人たちが全国あちこちいれば、地域はさぞかし明るく元気になるでしょうねえ。
追伸、おいしいおそばとあなご丼のお店もありました。


松戸へのアクセス

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〈電車〉
JR常磐線「上野」駅→「松戸」駅(約20分)

〈車〉
東京外環自動車道「三郷南」ICより約10分


問い合わせ先

▼松戸の歴史・若者が集う古民家・マンションについて
 松戸市役所 経済振興部 文化観光国際課 047-366-7327

▼ひみつ堂について
 松戸探検隊 ひみつ堂 047-727-7825

投稿時間:08:24


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