2016年07月10日 (日)

山の歌 夏 花の峰 慈しみ ~北海道 アポイ岳~

apoi-main.jpg北海道日高地方の様似町にあるアポイ岳。標高810mにもかかわらず、特殊な自然環境のために高山植物が約80種自生する。中には固有の種も多く、花々を求めて、多くの登山者が訪れる。この“花の山”に、町の人々は幼い頃から親しんできた。美しく、可憐な花や自然の楽しみ方を地元の人たちに教えてもらいながらの登山。貴重な高山植物を次世代に引き継ぐ活動なども紹介する。人々の「心の山」を味わう旅。


今回の放送内容
apoi1.jpg標高わずか810メートルのアポイ岳。この山では2000メートル級の山々に咲く高山植物を見ることができます。その数、およそ80種類。5月から10月にかけて次々に咲かせます。中には、アポイ岳固有の高山植物が20種類ほどあります。その背景にあるのが、かんらん岩。地下深くのマントルが押し上げられた岩で、山全体がこの岩で形成されています。植物の成長を妨げる成分を含むかんらん岩。厳しい環境で生き抜くために、アポイ岳の高山植物は独自の進化を遂げました。その花の群落は、国の特別天然記念物に指定されています。


apoi2.jpg山のふもと様似町の人々は、アポイ岳に親しみ暮らしてきました。夫と新聞の販売店を営んできた小林さん。なかなか休みが取れない生活でした。4人の子どもとたびたび訪れたのがアポイ岳でした。ニホンザリガニなど珍しい生き物や、高山植物などの花々に夢中になるのは大切なひとときでした。子育てを終え、第二の人生を楽しんでいた3年前、体調を崩してしまった小林さん。頂上を目指すことは難しくなりましたが、小さな花々を愛で、自然のもたらす命に触れながら、山を臨む5合目へ足を運んでいます。


apoi3.jpg

様似町の子どもたちは幼稚園の頃から毎年のようにアポイ岳に登り、親しんでいます。この日、登ってきた中学生。向かったのは高山植物の保護・育成地です。アポイ岳固有の花の苗を植えます。中学生たちが種から育てました。高山植物の群落は、盗掘や温暖化の影響で年々減っているといいます。その花々の再生を願い、様似町の人々の協力のもとで保護活動を続ける中学生。去年植えた苗は無事に花を咲かせています。


旅人・山田敦子アナウンサーより

apoi-yamada.jpg

アポイ岳はかんらん岩でできた山。植物の成長を阻害する成分を持ったかんらん岩の大地で生き延びるために、花たちは姿を変えました。アポイ岳は固有の花々が咲き乱れる山です。その可憐なこと!岩のあちこちに星のように瞬いている小さな花に見とれていると、その横に米粒ほどの別の花が揺れているのに気づきます。稜線から見下ろせば青い太平洋、頭を巡らせば遥かに雪を抱く日高の山並。極小の美と雄大な美が一度に味わえる魅力たっぷりの山でした。ただし800m程度とはいえ、なかなか登り応えがあります。足ごしらえは是非しっかりと!


 アポイ岳 登山口へのアクセス

apoi-map.png

〈電車〉
JR北海道日高本線「様似」駅から車で10分
※日高線は高波による線路被害により、一部区間で終日運休中(2016年7月現在)
鵡川-様似 間は代行バスを運行。詳細はJR北海道へ

〈車〉
日高自動車道「日高門別」ICより約2時間


 問い合わせ先

▼アポイ岳の登山・高山植物について
 アポイ岳ジオパークビジターセンター 0146-36-3601

▼中学生の高山植物の保護・再生活動について
 様似町商工観光課 0146-36-2120

 

 

投稿時間:08:24


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