2016年05月15日 (日)

匠(たくみ)の心 息づく街で ~岐阜県 高山市~

takayama-main.jpg岐阜県北部にある高山市。「飛騨の小京都」とも呼ばれ、美しい町並みで知られています。豊かな森に囲まれ、良質の木材を産出してきた高山は、伝統の技を受け継いだ木工業が盛ん。特に家具作りでは国内有数の産地で、家具職人を志す若者たちが全国から集まります。「一位一刀彫」と呼ばれる伝統的な木彫も行われ、4月に行われる高山祭には木彫を施した山車が出て、大いに盛り上げます。木の恵みとともに生きる人たちに出会う旅です。


今回の放送内容

takayama1.jpg高山市は木製家具の一大産地として知られ、市内には多くの家具工場が点在しています。大正9年創業の老舗家具メーカーに伝わるのは「曲げ木」と呼ばれる伝統の技。イスの背もたれや肘掛けの美しい曲線を生み出します。ここで働く宗形千咲さん。家具が作りたい一心でこの工場に飛びました。先輩の職人が、基本的な道具の使い方から、難しい家具の組み立てまでを一から教え、若手職人を育てて行きます。飛騨のたくみの技術、心が受け継がれていきます。


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 4月中旬、高山に春を告げるのは「春の高山祭」。祭りを彩る屋台(山車)には、細工を凝らした彫刻があり、訪れた客を引きつけます。彫刻を手がける東勝廣さんは、江戸時代末期から伝わる「一位一刀彫(いちいいっとうぼり)」の職人です。イチイの木の、木目や色合いを見極め、深みのある繊細な彫刻を彫り上げます。現在東さんが取り組んでいるのは、高山駅に新しく置かれる屋台の彫刻です。幼い頃憧れた高山祭の屋台彫刻に負けない、躍動感のある作品に仕上げたいと考えています。


takayama3.jpg木製のネクタイ、スピーカー、スマートフォンのケースなど。塩谷秀雄さんの工房には、家具の枠を飛び出した新たな木工品が並んでいます。塩谷さんは、元は家具メーカーの下請けとして家具を作っていましたが、10年前、契約が打ち切られたことをきっかけに、木を活かした製品の企画を始めました。これまでに商品化したのは20種類以上。いま新たに、一位一刀彫や高山伝統の春慶塗の職人たちと手を組んで、新製品の開発を進めています。


旅人・山本哲也アナウンサーより

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高山の良さというと、人のやさしさと高山祭と言われますが、まさにそれを実感しました。高山祭を盛り上げる屋台(山車)に施された彫刻に象徴される木の町高山。伝統ある一位一刀彫を極めるべく木と向き合う古希の職人、何とか新しい木工品を作り出せないかと知恵を出し合う中堅の職人のみなさん、そして県外から木工職人を目指してやってきた初々しい職人の卵たち、やさしさと情熱に出会い元気をもらいました。木と人のぬくもりに感謝。


高山市へのアクセスtakayama-map.png

<電車>
JR東海道本線「名古屋」駅→「岐阜」駅→JR高山本線「高山」駅(約2時間半)

<車>
東海北陸自動車「飛騨清見」IC→中部縦貫道「高山」IC


問い合わせ先

▼高山市全般の観光について
高山市 観光課 0577-32-3333

▼高山の家具について
飛騨木工連合会 0577-32-2100

 

 

投稿時間:08:24


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