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参考教材:『こころ』 夏目漱石

夏目漱石について

1867年(慶応3年)東京生まれ。本名は、夏目金之助(きんのすけ)。 東京帝国大学英文科卒業後、東京師範学校、愛媛県尋常中学校、熊本第五高等学校などで英語を教える。1900年に文部省からの派遣でロンドンに留学し、英文学を研究するが、神経衰弱に陥り、1903年に帰国。再び第一高等学校や東京帝国大学などで教えながら、小説などを書き始める。
1905年、雑誌「ホトトギス」に『吾輩は猫である』を発表し、その後『倫敦塔』『坊っちゃん』などの小説で人気作家となっていく。1907年、大学などの講師を一切やめ、朝日新聞社に入社。職業作家として生きていく決意をする。1916年胃潰瘍の悪化により死去。

主な作品

「吾輩は猫である」「坊っちゃん」「草枕」「虞美人草」「三四郎」「それから」ほか

『こころ』について

1914年(大正3年)、47歳の時の作品。4月から8月まで朝日新聞に連載された後、単行本として出版された。明治が終わり、大正が始まろうとしている時代の東京を舞台にしており、「私(わたくし)」による手記の体裁で書かれた「上」「中」と、「私」が「先生」と呼んで慕っていた男性による遺書という体裁の「下」から構成される。
多くの謎や伏線を仕掛けた展開や、深く鋭い心理描写、読者の想像に多くをゆだねる語りなどが魅力となり、多数の読者をひきつけてきた。漱石晩年の代表作として、また近代文学の傑作として高く評価されている。