にっぽん縦断 こころ旅
火野正平さん、チャリオ君、スタッフの皆さんご苦労様です。
いつも録画もして何回も楽しく拝見しています。私も自転車が趣味なので、全国を自転車で巡る旅は本当に羨ましいです。
私のこころの風景は、大分県国東市の国宝「富貴寺」です。
結婚前に、家内と二人で訪れました。42年も前のことです。
家内は、同学年で、母親同士が親しいこともあり、小さい時から顔見知りでした。しかし同じ大分県内ですが、家が離れており、口をきくこともありませんでした。年に1~2回家内の母が帰省の途中、私の家に立ち寄る際に、家内が一緒に来ることがありました。そして中学生の頃には家内のことを意識するようになりましたが、家に来た時も、挨拶をする程度で、話をしたこともありませんでした。家内はあくまでも私の片思い、憧れの存在でした。
その後、家内のことはずっと気にはなっていましたが、高校卒業後は会うこともありませんでした。私は大学を卒業して、就職して、大阪に勤務しておりましたが、ある日母から電話で家内と「結婚話が持ち上がっているが、どうか」という話がありました。私は天にも昇る心地でした。
そして家内と二人でデートしたのが、富貴寺でした。バスに乗って、国東を巡り、富貴寺で写真を撮りました。それまでお互いじっくり話をしたこともないので、会話はぎこちなかったと思います。どんな話をしたかは全く覚えていませんが、家内も私との結婚を望んでいること知って、私にとっては人生最高の幸せな時間でした。
そしてその翌年に結婚しました。爾来42年、二人の子供も結婚し、私たちは退職を機会に、3年前に千葉県から郷里の大分に戻りました。家内と二人のゆったりとした生活を楽しんでいます。昨年、二人で思い出の富貴寺を訪れました。40数年経っても富貴寺の佇まいは全く変わりなくひっそりとしていました。同じ場所で写真を撮りましたが、家内は今でも私には最高の人です。
正平さん、そういうことで、よろしければ富貴寺をお訪ねください。
何もない静かな境内ですが、私たちの大切な思い出の場所です。
大分県中津市
竹井信治(68歳)
大分県中津市
竹井信治さん(68歳)からのお手紙