にっぽん縦断 こころ旅
いつも いつも 元気を与えてくれる「こころ旅」
もらった元気で私もサイクリングを楽しんでいます。
私のこころの風景は、北山鹿島神社の「百度石」です。
高砂市阿弥陀町に「鹿嶋神社」と「鹿島神社」
二つの「かしま神社」があります。
「鹿嶋神社」は年始の初詣には多くの参拝者が訪れますが
正平さんに訪れてほしいのは、私の生まれた地区にある「鹿島神社」です。
子どもの頃から母に「鹿島さん(鹿島神社のこと)のおかげで この地区は一人の戦死者も出んかったんやで」と聞かされていました。
なるほど地区の墓地には戦没軍人墓標はありません。
私が小学校に入った頃に今の社に改築されましたが
境内の「改築記念碑」にもその事が刻まれています。
そんな「鹿島さん」で、母はよく「お百度参り」をしていました。
父はお酒が好きでした。今思えばキチンとした収入も無かったかと思います。だから家計は苦しく、働き者の母は内職をしたり、近所の会社へ仕事に出ていました。
5人兄弟の末っ子の私は、母の仕事場へ一緒に連れられて行った記憶もあります。兄達も早くから仕事に就きました。
私も中学卒業後、神戸市須磨区にあった鉄道学園で3年間寮生活を送りました。
1年生の時はホームシックで、トイレの中で何度も涙を流しました。
待ちに待った外泊日に帰省した時、食器棚の片隅に私の写真と一緒に「陰膳」が供えられていました。末っ子の私を心配する母の想いがとても伝わってきたのを記憶しています。
昨年、50年勤めた鉄道も退職しましたが、元気で働き続けられたのは母が鹿島神社で、繰り返しお百度参りをしてくれたお蔭だと思っています。
ちょうど10年前の10月に、94歳で他界した母ですが
子ども達の健康・幸せを願って、繰り返し繰り返し「お百度参り」をしてくれた母の笑顔が浮かぶ「百度石」です。
ごくごく有り触れたお宮かもしれませんが,毎年の初詣はもちろん 子どもの頃の遊び場たった「北山の鹿島さん」
正平さん、是非訪れて下さい。
5回でも10回でも良いですから、「お百度参り」をして
旅の安全を祈願して下さい。
兵庫県高砂市 片山和男 66歳
兵庫県高砂市
片山和男さん(66歳)からのお手紙