にっぽん縦断 こころ旅
火野正平さま
初めてお便りさせて頂きます。
私の思い出の場所は
三国町を流れる竹田川の下流の方 竹松と西今市にかかる橋の下付近の川原から見る景色です。
小学生の頃、夏休みになると毎年 西今市にある母の実家に遊びに行っていました。
もう、今は家はなく畑になっていますが・・・
そこは村の小さな何でも屋さんで、ラムネを飲んであんパンを食べると最高な気分になりました。
母の姉であるおばさん一家が住んでいました。
暑い夏の楽しみは、水泳、丁度お盆の時期で「川に入ると河童に肝を抜かれるぞ」と言われても平気で、いとこの朱美(あけみ)ちゃんと二歳年下の弟と三人で その竹田川で泳ぎました。
今市側から橋を渡り、竹松側の川原のところから川に入って泳ぐのですが、海が近いせいか川の水が しょっぱかったのを思い出します。
めだかをつかまえて魚屋さんごっこをしました。
今思うとかわいそうなのですが、石の上に並べて日干しの魚ですよと言って遊んでいました。
何十年も前のことですが 夏休みになるといつもあの川原の景色と楽しかった想い出が うかんできます。
いとこの朱美(あけみ)ちゃんも 三年前に亡くなってしまいましたが、できればもう一度小学生に戻って 三人であの川で泳いでみたいものです。
正平様
是非、あの川原の景色を
もう一度、見せて頂けたら倖せです。
よろしくお願い致します。
福井県大野市
小部 夕紀子 71歳
福井県大野市
小部夕紀子さん(71歳)からのお手紙