にっぽん縦断 こころ旅
砂流のお地蔵さん
主人と付き合い出した頃、主人の実家がある敦賀へ連れて行ってもらいました。
櫛林の保育園の近くに、童話に出てきそうなお地蔵さんが並んでいる場所があります。
主人はそこへ行くと言い、百円玉を何枚も用意して行きました。
聞けば主人は昔そこのお地蔵さんの御供え物を無断で拝借したことがあるらしく、そのことがずっと心に引っかかっていたのです。
大人になり、謝りながら手を合わせる主人をお地蔵さんはどんな想いで見ていたのか。
20年以上前の話ですが、今思えば主人のそんなところも一緒になろうと思えたひとつの理由かもしれないなと思います。
次の帰省の時には久しぶりにお地蔵さんに会いに行ってみよう。
東大阪市
中村真弓さん(53歳)からのお手紙