にっぽん縦断 こころ旅
私の心の風景
駒村多恵さん、スタッフの皆さん、いつも楽しく番組を拝見しております。
私のこころの風景は、富山県滑川市常盤町付近の商店街と富山湾の風景です。母の実家が近くにあり、子供の頃はよく「ばあちゃんち」に連れて行ってもらいました。
ばあちゃんはいつも、井戸水(?)で冷やした瓶ジュースを飲ませてくれたのを覚えています。
私の母は5人兄弟の一番下で、私はその末っ子だったため、特に母方のじいちゃんにとても可愛がられました。
遊びに行くとじいちゃんは、よく行く商店街の、文具等が売っている雑貨屋や駄菓子屋で好きな物を1つ買ってくれました。
じいちゃんは病気がもとで うまく話せなくなっており、小さな私とは会話が成り立ちませんでしたが、優しいじいちゃんが私は大好きでした。
ある時、雑貨屋で「欲しい物を選びなさい」といった雰囲気でニコニコしているじいちゃんと一緒にお店の中をぐるぐる回り、いろいろ手に取っては悩みを繰り返し、「よし、これに決めた」と1個のメモスタンドを手に取ってレジに向かいました。
すると、じいちゃんはなんと、私が手に取っては戻しを繰り返した全ての商品をレジに置いたのです。私はびっくりして「じいちゃん、1個でいいんだよ?」と言ったら、「いいんだ いいんだ」といった雰囲気で店員さんに会計を促しました。
でも、じいちゃんの財布には全部を買うだけの金額が入っていなかったので、バツが悪そうにして、結局私が決めたメモスタンドだけを買ってくれました。
じいちゃんは私が小学2年の冬に亡くなったので、短い期間の思い出です。
ばあちゃんも私が大学4年の冬に亡くなってしまったので、それっきり20年以上「ばあちゃんち」には行っていませんが、今でも当時の町の風景が心の中に蘇ります。
車の免許を取った時は、親の車で、ばあちゃんが入院していた厚生連滑川病院の駐車場で車庫入れの練習をしたことも(笑)
可能でしたら、ばあちゃんちに行く時に通った富山市浜黒崎の松並木と、常願寺川を渡る今川橋、水橋を抜けて滑川市に入り、海沿いの道を走って常盤町の商店街と厚生連滑川病院を見てもらえますか?商店街から右折して病院に行く途中の左側に ばあちゃんちがあったような。
海は道の駅ウェーブパークなめりかわからよく見えます。よろしくお願い致します。メモスタンドは今でも宝物です。
栃木県那須烏山市 堀 静香
栃木県那須烏山市
堀 静香さん(44歳)からのお手紙