にっぽん縦断 こころ旅
私の感性を育んでくれた場所
火野正平さん、チャリオくん、スタッフの皆さんはじめまして。
いつも楽しく番組を拝見しております。
私のこころの風景は、長崎県東彼杵郡波佐見町田ノ頭郷に広がる田んぼの風景です。
ここ波佐見町は長崎県で唯一、海に面していない町です。
私はやきものが盛んなこの町で高校時代までを過ごしました。
小学生と高校生の時に通学路にしていた笹渡橋(ささわたりばし)まで真っ直ぐにのびる田んば道からは、空・山・田んぼ・遠くにある家々…くらいしか見えません。
本当になんの変哲もない所ですが、私にはたくさんの美しい風景を見せてくれました。
春は田んぼ一面にレングソウやシロツメクサが咲き誇り柔らかく甘い空気に包まれ、夏は青々と天にのびた稲の上を爽やかな風が走っていました。秋は鴻ノ巣山からの夕日で稲穂が黄金色に染まり 冬は田んぼや畦道に降りた霜が朝日に照らされキラキラと輝いていました。
四季折々の美しい風景に加え、その日め天気でも変わる山や花の色と香り。野草や生き物を触ったり、裸足で土を踏んづけた感触。
ここで体験した全てが私の感性を育ててくれました。
大人になった今でも季節の移ろいを繊細に感じることが出来るのはこの場所のおかげだと思います。
もし正平さんがこの場所に訪れて下さったら幸いです。
よろしくお願いいたします。
追伸
小さい頃に花摘みをしたり、足を止めて景色を眺めていた場所は、田んぼ道にぽつんと建っている石碑の近くです。重ねての追伸になりますが、こころ旅を教えてくれたのは名古屋でとても仲良くなった友人です。この大切な友人と“こころ旅巡りの旅”をするのが私の密かな夢です。
愛知県名古屋市 藤原 まどか 34歳
名古屋市
藤原まどかさん(34歳)からのお手紙