にっぽん縦断 こころ旅
正平さん、ちゃりお君、そしてチームこころ旅の皆さま、いつも楽しく拝見しております。
さて、私の心の風景は、横浜保土ヶ谷中央病院(旧船員保険病院)の屋上からの街並みです。六年前の春に難病を発症し、わけのわからない不安に包まれたまま長い入院生活に突入。おぼつかない足取りで屋上を散歩し、色とりどりのひしめく屋根を見渡していた時、ふいに込み上げるものがありました。この屋根の下、いったい、どれくらいの人が笑い、泣き、そして苦しんでいるのだろう。
雲ひとつない青空に心配してくれる家族や友人の顔が浮かび、「生きている」「生かされている」という想いがひしひしと込み上げ、専門医にすぐに出会えた幸運に「生きなければ」「生きていくのだ」と胸が熱くなりました。
こころ旅にはふさわしくないありふれた街並みです。けれど私が「生」を感じた場所に正平さんに是非立ってもらいたい。そんな想いでこの手紙を書きました。
相変わらず入退院を繰り返していますが、今は症状も落ち着き、普通に歩ける幸せ、普通に過ごせる幸せをしみじみと感じています。
薬の副作用で顔も体形も別人になってしまいましたが、夫は「チャーミングだよ」と笑ってくれます。それも病気にならなければわからなかった幸せです。
遠くMMの高層ビル群、運が良ければ反対側に富士山が見えます。その昔は結核療養所だったそうで少し高台にありますが、ヒーコラと行ってみてくれれば嬉しいです。
ちなみに「こころ旅」は入院中に知りました。外出も許されない中、おちゃめな正平さんの優しく温かい旅にずいぷんと癒やされました。そして今も癒やされ続けています。
これからもいろいろな想いを乗せて、老体に鞭うって走り続けてください。
人生下り坂最高!!です!
横浜市 諸野脇 信江 59歳
神奈川県
諸野脇(しょのわき)信江さん(59歳)からのお手紙