にっぽん縦断 こころ旅
正平さん、チャリオ君、そしてスタッフの皆様。
いつも楽しい番組を拝見させて頂き、有難うございます。
私の思い出の場所、それは、広島県竹原市下野町にある、成井(なりい)浄水場横の階段と、そこから見下ろす竹原中学校の風景です。
昭和58年4月、私は竹原中学校に入学しました。そして、ソフトボールをしたかったのですが、男子のソフト部が無く、仕方なく野球部に所属しました。
1年生の頃は、いつも学校の周りの道路と土手を走り、浄水場横の階段を往復するのが、トレーニングの一環でした。いつも先輩からは、「1年生は5・5(道路と土手を5周し、階段5往復)行ってこい!」といった感じでした。
そんな私にも、数か月して、同じクラスに私の事を好きになった女の子がいました。でもその時は、全く気が付きませんでした。その彼女が、2学期の運動会の終了後に、1枚の「紙」をくれました。ところがその「紙」を、体操服のズボンの後ろポケットに入れて家に帰り、そのまま洗濯してしまったのです。 それから程なく、私に対する彼女の接し方が変わってしまいました。“あれほど親しく話してきていたのに、どうしてそんなに冷たいの?”と思ったのですが、どうもそれは、あの運動会の日の出来事がそうだったと! あの手紙の中には、何が書いてあったのか?かと言って、手紙には何て書いてあったの?なんて聞くことも出来ずに、それを思いながら、部活中に階段のてっぺんに上っては、学校を眺めていました。
あれから30年ほど経ちますが、あの手紙を読んでいたら、今頃はどうなっていただろう?などと思い、この場所を通るたびに、その時の事を思い出します。
階段は段数も多く、急ですが、是非上ってみられてはいかがでしょうか?
広島県竹原市
植田貴文さん(46歳)からのお手紙