にっぽん縦断 こころ旅
65年以上も経つのに今でもうなされる神社の石段
正平さんスタッフの皆さん。「こころ旅」楽しく拝見しています。
私の「こころの風景」は、愛媛県愛南町深浦にある「蘇家神社」の長くて急な石段です。
手すりも途中の踊場もない185段の石段です。
小学4年生の頃だったと思います。近所の子供たち数人と上って 後10数段で拝殿のある広場に着く所まで来た時に、一緒に上ってた1歳下の妹が立ち止まり、1段下にある小石を取ろうと、屈んだらお尻が上の段に当たり、前のめりになり落ちそうになったのです。すぐ横に居た私が咄嵯に妹の髪を引っ張って止めました。 あのまま落ちたらどうなっていたかと思うと、這うようにして上り着いた広場で私は足がガクガク震えたのを覚えています。先日、妹にその時の事を聞いてみたら覚えていませんでした。
私はそれがトラウマになってるのか、65年以上も経つのに、あの石段から落ちる夢でうなされる事があるのです。
私は高所恐怖症ではないつもりです。山登りで中央アルプスの宝剣岳で登った断崖絶壁も平気だったし、大井川のつり橋も来島海峡大橋も大島まで歩いて渡ったけど平気でした。
でも蘇家神社の石段は怖いです。大人になって上った記憶がありません。
11月3日の秋祭りにはあの石段をお神輿が降りて来ます。
大勢に担がれた神輿を、石段の下から見ると、真っ逆さまに滑り落ちるようにみえました。もう30年ほど、お祭りには帰れてません。
もうすぐ秋祭りです。祭り囃子が聞こえてくるようです。
正平さん、石段を登ってくださいとは言いません。
子供の頃よく遊んだ拝殿のある広場が見たいのです。
今でも椎の木はあるのでしょうか。映像で見せていただけたら幸いです。
秋の旅も、道中楽しい旅が続けられますよう、お祈りいたします。
愛知県 犬山市 金澤 靖代 75歳
愛知県犬山市
金澤靖代さん(75歳)からのお手紙