にっぽん縦断 こころ旅
那賀町の、旧平野小学校校舎と校庭
私は休日、野球審判をしていて、県内の野球場をまわっています。
たしか5年前ですか、その年は休日に限って雨がよく降り、公式戦が順延に続く順延をしていました。そうなると大会が重なり、試合会場の確保も大変になります。ある時、たしか秋口でしたか、それまで行ったことのない会場に審判派遣をされました。
その試合会場を探している中で偶然に出くわしたのがココ。
とても立派で、モダンな作りの木造校舎です。特産の木材をふんだんに使った、地域の住民の方々の思いが伝わってきます。
地図(ドライブマップ)にも載っていないし、ナビにも表示されない旧小学校ですけど、森林をバックに、その凛とした佇まいにただただ感動。
とにかく、まずは球場探しということで、そこから数百メートル先に、野球場があって、(この野球場も、想像以上に広くて、おまけに照明設備もあり、こんな山奥に凄いなあと感動しました)試合が終わった後、帰り道中に、あらためて立ち寄ってみたのでした。
そんなに広くない運動場には、背の低い雑草がところどころ生えています。
学校の石碑を見て、100有余年の歴史があったことを知り、卒業生が残したモニュメントをみたあと、校庭のその片隅に座って、往時を忍びながら、目を閉じてみると、子どもたちの元気な声が聞こえてくるようでした。
それから以降、時間を見つけては、休校になった小学校や廃校跡を訪ねるのが(ヘンな表現ですが)趣味になってしまいました。
県外や海外にわざわざ行かなくても、身近な県内に、まだまだ知らない感動をもらえる場所があるということを教えてくれた場所でした。
徳島県小松島市
中原 稔さん(54歳)からのお手紙