にっぽん縦断 こころ旅
「ずっと残したい、ふるさとの風景」
拝啓
火野正平様、チャリオ君、チームこころ旅の皆様。
いつも楽しみに見ています。
私の「ずっと残したい、ふるさとの風景」は、1本で「森」と言うほどの大きなクスの木「十五社(じごせ)の森」です。
この巨木は和歌山県伊都郡かつらぎ町の笠田(かせだ)小学校の近くにあります。かつらぎ町は妻の実家があるところで、私はお盆や正月、ゴールデンウィークなどに帰省するたび、近所を散歩します。
その日も朝早く起きてウォーキングに出かけました。行き先は妻が通っていた笠田小学校です。
妻の実家のある西笠田から、万葉集の昔からある古道、大和街道の小径を歩いていくと、小高い丘が見えてきます。そして丘の上の小学校の校舎の隣に、こんもりとした森が見えてきます。
ところが、近づいてみるとそれは森ではなく1本の楠だったのです。
これが「十五社の楠」です。
1本の幹からたくさんの大枝が別かれて四方八方に広がっていて、まるで森のように見えたのです。このため、1本の木なのに「十五社の森」と呼ばれているのだそうです。
樹齢は600年以上で、幹周り15メートルを超える近畿一の大樹です。その姿は圧倒的で、南側にある小学校を包み込むようです。
妻によると笠田小学校の校歌にも歌われているそうです。
歌ってみせてはくれませんでしたが…。
正平さん、子供たちにも親しまれている大きな楠の木にぜひ会いに行ってください。きっと大きな木陰でサイクリングの汗も引いて、ほっこりすると思いますよ。
敬具
埼玉県吉川市 中嶋英幸 56歳
埼玉県吉川市
中嶋英幸さん(56歳)からのお手紙