にっぽん縦断 こころ旅
私の こころの風景は
和歌山県 新宮市の 大浜海岸です。
高校卒業まで 私は新宮に 住んでいました。
今でも 実家へ 帰省した時は 必ず大浜へと向かいます。
潮の香り、きらきら光る水面、そして海鳴り。
幼い頃 そろばん塾を さぼって、よく大浜へと遊びに行きました。
そこには いつも海へ向かって 一心に 石を投げている 一人のおじさんがいました。
その人は どこからともなくやって来て 私の実家の前を通り、そして 海に来ているようでした。
今となっては、その人が誰なのか
どうして 毎日 海へ向かって 石を投げていたのか 確かめようもありませんが 大浜のきらきらした水面と
その人が重なって 私の遠い記憶に残っています。
大浜へ行くと、いつも思い出します。
和歌山県岩出市
廣野寿子さん(56歳)からのお手紙