にっぽん縦断 こころ旅
正平さん、ちゃりお君、スタッフの皆様。
いつも楽しく拝見しています。このたびは三重県を走っていただきありがとうございます。
私のずっと残したいふるさとの風景は母校である神戸(かんべ)小学校の東にかかる「蛍橋」と言う小さな橋です。この橋は人や自転車が辛うじてすれ違えるくらいのとても小さい橋です。この橋は卒業生の誰かが木造の橋を架け替えたという話を当時、耳にしたこともありました。私が通学していたころは下を流れる百々川(どどがわ)も護岸工事がされてなく、初夏には菖蒲の花が咲き、アヒルが泳いでいたり、巣があったりしました。学校の東に家のある私は6年間、毎日その橋を渡って、通学していました。
ある日の帰り際、とんでもなく大(ウンコ)をもよおし、慎重に急いで下校しました。私が低学年の頃はまだ学校のトイレで大(ウンコ)をするのが恥ずかしい時代でした。少し家が遠かった私は家までガマンできずにその橋の下で用を足してしまったのです。スッキリして橋に上がろうとしたところを同級生に見つかってしまいました。それから今まで、会うたびにそのことを言われ続けています。
そんな思い出のある蛍橋の周りは随分と風景が変わってしまい、用を足すことなどできませんが、今もひっそりと百々川の流れを見下ろしています。ぜひ、行ってみてください。
三重県鈴鹿市
谷口 弘
三重県鈴鹿市
谷口 弘さん(57歳)からのお手紙