兵庫県佐用町にお住まいの井上善雄さん(58歳)からのお手紙。井上さんは41年前、高校2年の夏休みに同級生5人で隠岐の島を旅し、耳浦キャンプ場に泊りました。その時聞いた波の音が、山奥で育ったという井上さんの脳裏に焼きついた音の風景です。一緒に行った同級生二人が他界した今、彼らをしのぶためにもその波の音を聞かせて欲しい…。 旅のスタートは隠岐の町の西郷港。フェリーで1時間かけ西ノ島町別府港へ。そこから、島の反対側の耳浦キャンプ場を目指します。キツい坂を越えてたどりついたキャンプ場の前には、丸い石がごろごろと転がる浜辺が広がります。波に洗われる石の音を、確かめるようにじっと聴き入る正平さんでした。