あの日、そして明日へ

こころフォト

トップページ 写真一覧 こころフォトに寄せて 動画を見る

小林芙美さん(こばやし・ふみ/当時13歳)とし子さん(当時73歳)
宮城県岩沼市

中学1年生だった芙美さんは学校から自宅に戻り、祖母のとし子さんとともに津波に巻き込まれました。

「こころフォト」動画

  • 2018年8月27日放送

    あの日わたしは

    小林美咲さん

  • 2016年9月10日放送

    「亡き妹へ聞かせるフルートの音色」

    「こころフォトスペシャル 6回目の夏 大切なあなたへ」VTR①

芙美さんの姉、美咲さん(21)からのメッセージ

芙美へ。 あの日から5年半が経とうとしています。
天国で元気に過ごしていますか?
長かったようで短かった5年半。
何度、芙美に会いたいと思ったことか。
芙美との別れがこんなに早く来るなんて思ってなかった。
亡くなったという現実を信じることができなくて芙美は外国かどこかに旅に出たんだと亡くなった現実から何度も何度も逃げていました。
今でも信じたくないけど、現実なんだと思う度に自然と涙が出てきます。
でも、泣いてばかりいたら芙美は嫌だよね。
毎日、一緒に笑って過ごしていたことを思い出すと泣いてばかりはいられないと思うようになったよ。
芙美の同級生に会ったりすると、芙美が今生きていたら…と想像したり、友達が妹と遊んでいるところを見ると、羨ましくなったりすることもあるんだ。
そんな時、私は、芙美と過ごした日々をよく思い出します。
家族6人で過ごした思い出がたくさんつまった家も無くなっちゃったし、写真もあまり残っていないけど、一緒に過ごした時間は私にとって大切な宝物です。
私たちの心の中には、いつも芙美がいるからね。
この間、芙美の形見のフルートを初めて吹いたよ。
聞いていてくれたかな?
まだ、音階の練習しかできていないけど、時間を見つけて練習していつか綺麗な音で演奏することができたらいいなと思っているよ。
芙美も知っていると思うけど、私は今、幼い頃からの夢だった幼稚園の先生になるために保育系の専門学校に通っています。
ピアノの授業もあるので、芙美とピアノ一緒に弾いたな~とたまに思い出すこともあるよ。
幼稚園で1ヶ月の教育実習が終わって、これから児童館と保育所での実習です。
少しずつ芙美も応援してくれていた夢に近づいています。
これから就活も本格化していくので、早く良い報告ができるように頑張るね。
夢に向かって前向きに生きていく!!
みんな芙美のことが大好きだよ。
これからも私たちのことを見守っていてね。
美咲より

おばあちゃんへ
あの日から5年半が経とうとしています。
天国で元気に過ごしてますか?
長かったようで短かった5年半。
何度おばあちゃんに会いたいと思ったことか。
おばあちゃんとの別れがこんなに早く来るなんて思ってなかった。
棺の中におばあちゃんがいるのに子どもは見ない方が良いと言われちゃんと顔を見てお別れできなかったことが悔しかったです。
おばあちゃんが生きていれば…と思う度に自然と涙が出てきます。
おばあちゃんが作ってくれた野菜は買った物よりとてもおいしくて今でも忘れることができません。
また食べたいな~とふと思うことがあります。
一緒に野菜を収穫したこともありましたね。
採りたての野菜はとてもおいしかったと今、改めて感じます。
朝から夕方まで広い畑を手入れしてくれてありがとう。
私がここまで大きくなれたのはおばあちゃんの野菜を食べてきたからだと思います。
おばあちゃんは、口数があまり多い人ではなかったけど、毎日「いってらっしゃい」と学校に送り出してくれて、帰って来ると「おかえり」と迎えてくれましたね。
その生活があたり前だったので、今でもとても寂しいです。
たまに反抗したこともありました。
素直に謝ることができず、今では、どうしてあんなこと言ったんだろう…と後悔しています。
本当にごめんなさい。
おばあちゃんとバトミントンして遊んだり、一緒におでかけしたりたくさんの思い出があります。
おばあちゃんと過ごした日々は私にとってとても大切な宝物です。
私たちの心の中にはいつもおばあちゃんがいるからね。
おばあちゃんも知っていると思うけど、私は今、幼い頃から夢だった幼稚園の先生になるために頑張っています。
これから就活も本格化していくので、早く良い報告ができるように頑張るね。
夢に向かって前向きに生きていきます!!
みんなおばあちゃんのことが大好きだよ。
これからも私たちのことを見守っていてね。
美咲より

小林芙美さん、とし子さんへのメッセージ・写真を募集しています。

写真一覧へ戻る