NHK高校講座

社会と情報

Eテレ 隔週 金曜日 午前10:20〜10:40
※この番組は、前年度の再放送です。

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今回の学習

第6回 情報の表現と伝達

プレゼンテーションに挑戦

  • 北鎌倉女子学園理事長補佐 田邊 則彦
学習ポイント学習ポイント

プレゼンテーションに挑戦

  • 緑川光さん
  • 松田好花さん

第6回のテーマは「プレゼンテーションに挑戦」。
司会は緑川光さん、一緒に学んでいくのは日向坂46の松田好花さんです。

プレゼンテーションって何?
  • 田邊則彦先生
  • 武蔵野大学付属千代田高等学院の生徒の皆さん

プレゼンテーションとは何か、教えてくれるのは田邊則彦先生です。

プレゼンテーションとは、意見や主張を発表する活動のことです。
例えば、「ヨガを一緒にやりたい」ということをうまく伝えるには、どんなことをしっかり押さえて伝えていけばよいかということです。

今回は武蔵野大学付属千代田高等学院の生徒、菊池隆聖さん、仲野心結さん、中村朋夏さんに、ポスターセッション用の資料を使ってプレゼンテーションをしてもらいました。
ポスターセッションとは、複数のグループがひとつの会場に集まり、それぞれ意見や主張をまとめたポスターを使って発表する方法です。

ポスターでプレゼンテーション
  • 高校生が作ったSDGsポスター
  • 17個の目標

菊池さん 「みなさん、SDGsについてご存知ですか?SDGsというのは国連で採択された国際目標のひとつで、2030年までに達成しなければならない目標です。この目標は17個あり、今回私たちは4番『質の高い教育』について調べました。」

仲野さん 「そして、この4番をかなえるためには、世界の現状を知る必要があります。」

  • SDGsポスター @
  • SDGsポスター A

今回、高校生たちは国連が行うSDGsの教育に関する取り組みについて広く知ってもらいたいと考え、その内容をポスターにまとめ発表することにしました。

仲野さん 「世界には読み書きができない大人が7億5千万人いるとされています。では、なぜ読み書きができないといけないのでしょうか。
まず、読み書きができないと安定した仕事に就くことができません。収入が不安定になってしまうため、生活が苦しくなり、子どもまで働かなければならなくなってしまいます。子どもは働くことによって教育を受けることができなくなってしまい、さらにその子どもも読み書きができないという、負の連鎖が続いてしまいます。
この解決策としては、戦争が無くなって平和になれば世界の軍事費はもっと少なくなり、その分余ったお金は教育に回すことができ、多くの人が教育を受けることができる、ということになります。」

中村さん 「日本には、文房具を寄付するという活動をしている団体があります。みなさんは使い終わった文房具をそのまま捨ててしまったりしていませんか?その文房具を少しでも、教育を受けられない子供達に寄付することも、私たちにできることだと思います。
私たち高校生にできることはとても小さなことですが、多くの人が協力することで、世界を変えることもできると思います。これで発表を終わります。」


松田さん 「自分たちの使い終わった文房具を寄付するってあるんですけど、今も寄付は行われているんですか?」

中村さん 「はい。行われています。そういった団体に寄付することができます。」

ポスターセッションは発表者と聴衆が近いのが特徴です。
さらに、意見交換ができるのもポスターセッションの大きな特徴のひとつです。

スライド作りに挑戦!
  • 戸谷 公人さん
  • スライド作成のポイント

田邊先生が勤めるドルトン東京学園で、ナレーション担当の戸谷公人さんがスライド作りに挑戦!
スライドとはディスプレイに表示する資料のことです。
田邊先生にアドバイスをもらいながらスライドの作成を始めました。

はじめに、よいプレゼンテーションにするためのスライド作成のポイントを、まとめてみましょう。

スライド作成のポイント
・何を伝えるか明確に
・構成を整理して分かりやすく
・メディアを使って印象的に

  • 書き出したテーマ
  • 導入

まずは、『何を伝えるか』テーマを考え、『バスケットボールを始めよう!』に決めました。

戸谷さん 「僕はバスケットボールが好きなんですが、なかなか一緒にやってくれる人がいなくて、みなさんにぜひバスケをやってもらいたいなと思い、このテーマに決めました。」


次は、『構成を整理して分かりやすく』です。
構成を分かりやすくするポイントは、『導入・展開・まとめ』と情報を整理することです。
そこで、プレゼンの最初に「なぜバスケットボールを始めてもらいたいか?」を、訴えることにしました。

思いついたアイデアをメモに書き出します。
戸谷さんは、『メンバーが集まらない』『サッカーや野球は盛り上がるのにバスケットはなかなか盛り上がらない』『頭を使うのが面白い』といった導入になるアイデアをいくつか書き出しました。

  • 展開
  • 書き出されたアイデア

次に、展開ではみんながバスケットボールを始めない理由を考え、その解決策を紹介することにしました。
戸谷さん 「走り回るので疲れるというのが、一番かな...。」

さらに、展開を魅力的にするため、このプレゼンテーションの要となるおすすめポイントを考えました。

戸谷さん 「とにかく経費がかからなくて『安い』。おすすめポイントって意外と難しいな…。」


最後に、まとめは『とにかく楽しい!』と書き出しました。

書き出したアイデアを、『導入・展開・まとめ』に分けて並べてみました(画像・右)。


書き出したことをすべて扱うのは多すぎるため、情報を絞り込んでポイントをしっかり押さえた形でプレゼンテーションを作ることにしました。

  • 構成の見直し
  • ラフスケッチ

情報を盛り込み過ぎず分かりやすい流れになるように、順番を入れ替えるなど構成を見直す作業も行いました。
構成が固まったところで、最後の項目『メディアを使って印象的に』です。

項目ごとに、どのようなメディアで伝えるのがいいのか決めます。
映像はスーパープレイを見せて、最後は文字と写真で締めると決めました。
構成とメディアが決まったところで、スライドの内容をラフスケッチします。

次は写真と映像の撮影です。
スーパープレイの映像など、ラフスケッチに従ってメディアを集め、イラストも描きました。

  • スライド作成ソフト
  • 作成したスライド

いよいよコンピュータを使って、スライドを作っていきます。
スライド作成ソフトは文字を入力したり、文字の色を変えたり、さまざまなアニメーションを設定することもできます。

戸谷さんが作成したスライドには、ひとりでコートに立っている写真に「メンバーが...一人はさみしい」と文字が書かれています。

これを見た田邊先生から、写真の語っていることと文字で書かれていることが同じことを表現しているため、情報を整理して、ここは写真に語らせることが効果的、というアドバイスがありました。
工夫をしながら、続きのスライドを作っていきます。

プレゼンテーションチェックシート

意見や主張を伝える上で大切なことをまとめたプレゼンテーションチェックシートを使って、戸谷さんのプレゼンテーションを聞いてみましょう。

チェック項目
・情報を盛り込み過ぎず構成が整理されている
・イラスト・写真・映像などが効果的に使われている
・主張すべき点を分かりやすく端的に述べている
・聞き手とやりとりしながら説明している
・身ぶり手ぶりを効果的に使っている
・時間配分が適切

スライドでプレゼンテーション
  • プレゼンテーション風景
  • スライド 写真

プレゼンテーションが始まります。制限時間は2分です。

戸谷さん 「バスケットボールを始めれば、みんなしあわせになれる!私はバスケットボールが大好きで、学生の頃は都選抜に選ばれたこともあります。でも今は、メンバーが集まらなくてなかなかバスケができません。なぜみなさん、バスケをしないのでしょう?」

松田さん 「運動神経がいいわけでもないので、ついていけなさそうだなって。」

  • スライド イラスト
  • 2分以内にまとめる

戸谷さん 「(始めない理由として)ほかには、こんな意見もあります。

『上手な人に迷惑をかけそう』

心配ご無用です!バスケットボールはチームワークのスポーツです、上手なひとたちはきっと教えてくれます。
続きまして、こんな意見。

『疲れる』

これも大丈夫です。疲れの向こう側が見えます!
バスケットボールを始めれば、こんな(スーパー)プレイもできちゃうかもしれません!このように、バスケはとにかく楽しいスポーツです!みんな楽しくレッツ・プレイ!」

ディスカッションしよう!
  • 松田さんのチェックシート
  • 田邊先生のチェックシート

このプレゼンテーションの内容について、チェックシートをもとにディスカッションをしてみましょう。
ディスカッションとは、意見を述べ合い共通理解を深める作業です。
よい悪いだけでなく、「こういうふうにしたらもっとよくなる」「こんなアイデアを盛り込んだらどうか」といった、改善点を話し合うことが重要です。

松田さんのチェックシートは❍と◎になりました(左図)。
聞き手とやり取りして説明してくれたり、質問をしてくれるところが特によかった、共感できるところがあったという松田さん。
改善点として、身ぶり手ぶりが大きすぎたと感じたそうです。

田邊先生のチェックシートは『主張すべき点を分かりやすく端的に述べている』に△をつけ、ほかは❍と◎になりました(右図)。
主張すべき点が印象に残っておらず、もう少し情報を整理していく必要があると思ったそうです。

スライドを使うと、説得力が増し、印象的になります。

さまざまなプレゼンテーション
  • 竹元賢治さん
  • プレゼンテーションをする竹元さん

さらに、新しい表現のしかたも登場しています。
学校などでプレゼンテーションを指導している、プレゼンテーションのプロフェッショナル・竹元賢治さんに、新しい表現のしかたで見せていただきます。
プレゼンテーションの手法は、さまざまな特徴のあるものが開発されています。

竹元さん 「戸谷さんが使ったプレゼンテーションの素材を使って、違うソフトで表現したいと思います。」

  • 世界中で4億5千万人の競技人口とファンのスライド
  • バスケットボールの魅力のスライド
  • さまざまな個人技のスライド

竹元さん 「バスケットボールを楽しもう!
突然ですが、バスケットボールのこと、みなさんどの程度ご存知ですか?今世界中でどれくらいの人が楽しんでいると思いますか?
実はバスケットボール、世界中で4億5千万人の競技人口とファンの人が、213の加盟する国と地域があります。
そして日本でも、高校の部活では15万人近くの人が楽しんでいますし、2016年から日本でもプロバスケットリーグがスタートしました。
では何がバスケットボールの魅力なのか、多くの人に聞きました。まずスピード感、攻守の入れ替えや大逆転がある。
では個人技とチームプレイ。ここの部分をお話しさせていただきます。今日はひとつムービーとして、スーパープレイをご覧いただきたいと思っています。」

竹元さんがプレゼンテーションに使っているのは、ズーミングプレゼンテーションソフト。
ズーミングプレゼンテーションソフトとは、一部にズームインして詳細を解説したり、ズームアウトして全体を説明したりと、話の全体像を示しながら解説できるので情報が伝わりやすいと注目されている方法です。

竹元さん 「半歩先ではなく、一歩踏み込んで、みなさん楽しんでいただければと思います。以上です。」


プレゼンテーションにはさまざまなやり方があり、訴えたいことや対象の特質に合わせて適切な方法を選択することが重要です。

それでは次回もお楽しみに!

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