高校講座HOME >> 数学基礎 >> 第10回 利息の計算(1) 〜割合と比率〜
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数学は世の中のいろいろな場面に登場します。
今回は、割合や比率について学んでいきましょう。

オレンジジュースが入った2つのグラスがあります。
どちらの方が多く入っているでしょうか。
和希さんは、左側にある背の高いグラスの方が多く入っていると思ったようです。
しかし、同じ大きさのグラスに移しかえて比べてみると、2つとも同じ量であることがわかります。
グラスが異なると、つまり基準が異なっていると正しく比較できません。
基準をそろえて同じグラスを使って比べれば、簡単に2つのジュースの量がわかります。

基準をそろえるとは、
(1)ものさし・単位をそろえる
(2)基点を定める
ということです。
では、問題を考えてみましょう。
先生と和希さんは、公園で待ち合わせをしています。
道に迷った和希さんは、左下の赤い旗があるコンビニから先生に電話をして、待ち合わせ場所に誘導してもらいます。

和希さんから電話で「コンビニにいる」と聞いた秋山先生は次のように道案内しました。
「コンビニから駅の方に向かうとガソリンスタンドがあるので、そこを左に曲がると右手に公園があるから、その中で待ってます!」
しかし、駅の方に向かった和希さん、ガソリンスタンドが見当たりません。

なぜ、このようなことが起こったのでしょう。
実は、和希さんがいるコンビニは図の下の方にあるコンビニでしたが、先生は図の左上のコンビニに和希さんがいると思ったのです。
つまり基点が異なっていたのです。
基点を定めることが大切だということがわかりましたね。

「割引」という言葉は、普段よく使いますね。
「全品2割引き」とか「予算が何割削減された」とか「打率が3割」など、いろいろあります。
これらは、全て割合です。
割合は、もとの量に対して比べられる量がどのくらいにあたるかを表すものです。
(比べられる量)÷(もとの量)=割合
と、求めることができます。

例えば、左の図のような10個のキャンディがあります。
このとき、黄色の包み紙のキャンディは、もとの10個に対して1つです。
つまり、(比べられる量)÷(もとの量)=1÷10=0.1です。
このとき、黄色いキャンディは全体の1割といいます。
また、10個全部が黄色い包み紙だった場合には、もとの量と比べられる量が同じなので、(比べられる量)÷(もとの量)=10÷10=1です。
このとき、黄色いキャンディは全体の10割といいます。

次の問題を考えてみましょう。
5000円のおこづかいを、2割減らした後、2割増やしたらどうなるでしょう?
和希さんは元に戻ると思ったようです。
計算して確かめてみましょう。
5000円の2割は1000円なので、2割減らすと4000円です。
これをもう一度、2割増やすといくらになるか。
4000円の2割は800円なので、2割増やすと、4800円です。
5000円には戻らないことがわかりますね!

大きな財布の中には、
100円玉が図のように縦に10個、横に10個、合計100枚入っています。
つまり10000円です。これを基準とします。

2列分100円玉を抜けば、2割引きです。これは基準の量の8割です。
今度は、この8000円を基準に2割増しを考えましょう。
2行分の100円玉を足せば2割増しになります。
1行に8個の100円玉があるので、8個×2で16個の100円玉を足せばよいので、9600円になります。
2割引きする時と、2割増しするときでは、基準となる金額が違うので、同じ金額には戻らないことがわかります。

和希商店と秋山商店2つのお店があります。
和希商店では全品4割引きセール中。
一方の秋山商店では、買った金額の半分の額の金券がもらえる5割還元セールを実施中。
和希商店では、ロールケーキ(1000円)とパン(500円)を買って4割引き。
秋山商店では1000円のロールケーキを買って、もらった500円の金券でパンを買うことにします。
ただし、どちらの商店でも同じ商品を買うこととし、金券で支払った場合、その半分の金券はもらえません。
どちらのお店で買う方が得でしょうか?
和希商店では4割引き、つまり払うのは6割です。
1000円のロールケーキと500円のパンを買うとき、6割の値段は、
1500×0.6=900円になります。
一方、秋山商店では、ロールケーキを買うときに1000円払って、もらった金券でパンが買えるので、払うお金は1000円です。
つまり、和希商店の方が得だったということがわかります。

基準を揃えてみましょう。
和希商店は4割引き、では秋山商店は何割引きになるのかを考えます。
秋山商店では1500円分の買い物をして、引かれた値段は500円でした。
つまり、500÷1500=0.33…となるので、約3.3割引きです。
したがって、この場合、5割還元より4割引きの方が得だということがわかります。
「パーセント(%)」という言葉は、よく使われています。
天気予報で降水確率何%、などとよく聞きますよね。

「%」とは、全体を100としたときの割合の表し方で、これを百分率といいます。
例えば、50羽のひよこがいて、このうち8羽がメス、42羽がオスとします。
メスの割合を百分率で表してみましょう。
全体を100として考えると次のように表せます。
8/50=(8×2)/(50×2)=16/100
つまり、メスの割合は16%です。
割合を百分率で表すには、割合に100をかければ求められます。
例えば、1割は0.1=1/10でしたね。
これに100をかけると、10となります。
つまり、1割は10%と表せます。

消費税5%というのは、割合を考えると5/100=0.05です。
さて、本体価格6400円と税込み価格6510円ではどちらが得でしょうか?
本体価格とは、消費税を加える前の価格です。
まず、6400円に消費税を加えた価格を考えます。
6400×0.05=320
つまり、消費税は320円になるので、6400+320=6720円が本体価格6400円の品に消費税を加えた価格です。
したがって、税込み価格6510円の方が得であることがわかります。

年利とは、銀行などで預金をしたり借り入れをするとき、1年間につく利息の割合です。
年利0.5%の銀行に10万円を1年間預けた場合、いくらになるでしょうか。
100000円の1%は1000円。0.5%はその半分なので500円です。
つまり、答えは100500円、と言いたいところですが、
利息にも20%の税金がかかるのです。
500×0.2=100
したがって、100500円から税金100円を引いて100400円が答えです。

和希さんが訪れたのは、霞が関ビル!
ニュースで聞いて気になったことば「ppm」を調べにやってきたのです。
ppmは気体や液体の濃度などを表すときに使われます。
parts per millionの頭文字をとったもので、「100万分のいくつか」という割合を表します。
実はパーセント(%)も同じ仲間です。
正確にはparts per centといい、「100分のいくつか」という割合を表すのです。
%を百分率というのに対し、ppmは百万分率といいます。

1ppm=1/1000000とはどのくらいの割合をいうのかを見てみましょう。
1m×1m×0.5mの直方体を用意しました。体積は0.5立方メートルです。
この100万倍が霞が関ビルなのです!
小さな割合を示すppmですが、光化学スモッグの原因となる物質の1時間の平均濃度が0・12ppmを超えると注意報、0.40ppmを超えると重大緊急警報が出されます。
とても小さな割合を表すppmも、環境を考えるときには大きな割合となるのです。

さて、みなさんは道路で、このような標識を見たことがありませんか?
これは、斜面がどのくらい傾いているかの度合いを表す標識です。
こう配25%というのは、
水平方向に100m進んだとき高さが25m上がったり下がったりするという割合を示しています。
では、こう配25%の坂道と、こう配15°の坂道では、どちらが急でしょうか。

基準をそろえて考えましょう。
こう配15°の坂道を「%」で表します。
図のように、三角形の3つの頂点をA,B,Cとします。
そして、その下に60°の直角三角形をくっつけ、一番下の頂点をDとします。
すると、大きな三角形ADCは二等辺三角形になります。
もう1つ、同じ直角三角形を右の図のようにつけると、三角形ADEは正三角形となり、
AB=1としたときAD=2となることがわかります。
三平方の定理から22=12+DB2
これを解くと、DB=√3となります。
三角形ADCは二等辺三角形なので、DA=DCとなり、
CB=DC−DB=2−√3≒0.268
となります。

したがって、こう配15°の坂道は、こう配約26.8%とわかりました。
こう配25%の坂道よりも、こう配15°の坂道の方が急であることがわかりましたね。

次回は「利息の計算(2)〜ローンの計算〜」です。
お楽しみに!