高校講座HOME >> 数学基礎 >> 第6回 文字と方程式
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今回は、文字と方程式について学んでいきましょう!

先生は11から19までの数のかけ算を暗算でできるといいます。
和希さんが選んだ2つの数「14と17」の掛け算も、あっという間に答えがでました。
さて、どのように計算したのでしょう?
その答えは最後にお教えしますので、まずは文字と方程式について学びましょう!

釣り合ったてんびんの上に、りんごとおもりが乗っています。
さて、りんご1つは何gでしょう?ただし、りんごは全て同じ重さとします。
りんごの重さが同じなので、両方の皿からりんごを1つずつ取っても、釣り合います。
りんご1つと50gのおもりが、300gのおもりと釣り合っていることから、りんご1つの重さは250gだとわかります。

最初の状態を、数学のことばで表してみましょう。
りんご1つの重さをxgとすると、2x+50=x+300と表せます。
このような式を方程式といいます。
両方の皿からりんごを1つずつ取っても、てんびんは釣り合いました。
つまり、最初の方程式の両辺からxを引いても、等式は成り立ちます。
一般に、両辺から同じ数や式を引いても、あるいは足しても、等式は成り立ちます。

今度は、みかん4つと600gのおもりが釣り合っています。
みかん1つの重さは何gでしょうか?
このことを方程式で表すと、4y=600となります。
方程式は両辺を同じ数で割っても成り立ちますので、y=150とわかります。
一般に、両辺を同じ数で割っても、あるいはかけても等式は成り立ちますが、
0で割ることはできません。

日本語で書かれた文章を数学の言葉で表す和文数訳の例題をやってみましょう。
古代ギリシャの数学者・ディオファントスの墓には次のような文章が書かれていたそうです。
「一生の6分の1を少年として過ごし、12分の1を青年として過ごした。
その後、一生の7分の1が経って結婚し、結婚して5年で子どもが生まれた。
その子は、ディオファントスの一生の半分だけ生きて死亡。
その子を失って4年後にディオファントスも世を去った。」
さて、ディオファントスは何歳まで生きたでしょうか?

ディオファントスの生きた年数をxとします。
ディオファントスの一生をxを使って年表にすると、上の図のようになります。
このことから、和文数訳すると、
(1/6)x+(1/12)x+(1/7)x+5+(1/2)x+4=x
となります。
この方程式には、分母の異なるいくつかの分数が含まれています。
そこで、6、12、7、2の最小公倍数84を両辺にかけます。
14x+7x+12x+420+42x+336=84x
この方程式を整理すると、75x+756=84x
これを解くと、x=84
つまり、ディオファントスが生きた年数は84年です。
方程式をたてるコツは、
・問題をよく読む
・何をxにするか
・同じものを異なる視点で見て、等しいものを等号(=)で結ぶ
ということです。

異なる視点で見る、ということの一例です。
上の図で、左側はうさぎに見えます。
でも、90°回した右側の図はあひるに見えます。
同じものですが、違って見えましたよね。
このように、同じものを異なる視点で見て、等しいものを等号(=)で結ぶということが方程式をたてるときには重要です。

何か2桁の数を考えて下さい。例えば38。
その数の1の位と10の位を入れ替えましょう。この場合、83です。
2つの数を足すと38+83=121
これは11の倍数になっています。
この性質は、どんな2桁の数にも成り立ちます。
確かめてみましょう。
10の位の数をa、1の位の数をbとすると、その数は10a+bと表せます。
1の位と10の位を入れ替えた数は10b+aと表せます。
2つの数をたすと、11a+11b=11(a+b)となります。
どんな2桁の数でも成り立つということがわかりましたね!

和希さんの誕生日を、先生が数学を使って当てます。
まず、和希さんには次のようなことをやってもらいました。
(1)誕生月の数を10倍して、1をたす
(2)その数を5倍して、生まれた日の数をたす
和希さんが求めた値は378。
この値を聞いただけで、先生は和希さんの誕生日7月23日を当ててしまいました!

種明かしをしましょう。
まず、誕生日をa月b日とします。
すると、
(1)誕生月の数を10倍して、1をたすと、10a+1
(2)その数を5倍して、生まれた日の数をたすと、50a+5+b
となります。
和希さんの場合、50a+5+b=378となりました。
ここで、bに注目します。bは誕生日なので、最大で31です。
つまり、5+bは最大で36です。
ということは5+bは絶対に50よりも小さくなりますので、
5+b<50が成り立ちます。
そこで、50a+5+bを50で割ると、商はa、余りは5+bです。
さて、和希さんの求めた378を50で割ると、商は7、余りは28です。
この2つの結果から、a=7、5+b=28となります。
計算するとb=28−5=23となりますので、
誕生日は7月23日だとわかったのです!

和希さんが、13個のだんごをくしに刺して、青い皿か赤い皿に置いていきます。
ただし、1本のくしに刺せるだんごは、1個か3個。
1個の場合は赤い皿に、3個の場合は青い皿に置いていきます。
そして、くしを皿に置くごとにベルを鳴らします。
目隠しをした先生が、音を聞いてどちらのお皿をもらうか決めます。
和希さんは7回ベルを鳴らしました。
そして、先生は9個のだんごが乗った青い皿を指定しました。
音を聞いただけで、どちらの皿に何個のだんごが乗っているかがわかったそうです。

先生が知っている情報は以下の2つでした。
だんごの個数=13
ベルのなった回数=7
ここで、赤い皿に置いた回数をx、青い皿に置いた回数をyとすると、
x+3y=13
x+y=7
このような2つの方程式ができます。
上の式から下の式を引くと、2y=6となり、y=3と求められます。
また、x+y=7なので、x+3=7より、x=4と求められます。
したがって、赤い皿には4個のだんごが乗っています。
また、青い皿に置くときは1回に3個のだんごを置いているので、
3×3=9個のだんごが乗っていることがわかります。
このように、同時に成り立っている複数の方程式を連立方程式といいます。

さて、番組の最初で紹介した2桁のかけ算14×17。
秋山先生はどうやって暗算したのでしょう。
まず、一方の数に、もう一方の数の1の位の数をたします。
14+7=21
そして、それぞれの1の位の数をかけ合わせます。
4×7=28
さらに、21と28の位を1つずらして、たし算をしましょう。
すると238と答えが求められます。
この種明かしをしましょう。
11から19までの2つの整数を(10+a)と(10+b)とします。
(10+a)×(10+b)=10×10+10b+10a+ab
10でくくると、
10×10+10b+10a+ab=(10+a+b)×10+ab
となります。
このとき、10+a+bは片方の整数+もう一方の1の位になっています。
また、abは1の位の積になっています。
これに先程の数をあてはめて考えてみましょう。
(14+7)×10+4×7=210+28=238
成り立っていることがわかりましたね!

次回は「位置の特定のしかた 〜GPSのしくみ〜」です。お楽しみに〜!