NHK高校講座

数学T

Eテレ 毎週 月曜日 午前10:30〜10:50
※この番組は、前年度の再放送です。

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今回の学習

第11回 2次関数

関数

  • 湘南工科大学特任教授/湘南工科大学附属高校教育顧問 湯浅 弘一
学習ポイント学習ポイント

関数

  • ばんび/あすみ
  • アイク/湯浅先生

数学Tの時間です!
この番組のMCはみみずくのアイク、みなさんといっしょに学習していくのは、藤本ばんびさん、酒井蒼澄(あすみ)さんの2人です。
そして数学を分かりやすく教えてくれるのは、湯浅弘一先生です。
今日も数学をも楽しく学んでいきましょう!

今回のテーマは「関数」です。
関数を5個のステップに分けてマスターしていきます!

アイク「2人とも、関数ってどんな感じでイメージしてる?」

ばんび「グラフだよね。グラフに数を当てはめて…」

湯浅先生「関数とグラフって何が違うのかも考えながら学びましょう」

Step1 関数をイメージ
関数とは

まず、深さが26cmの水槽をイメージしてください。
水槽の底には、すでに水が5cmたまっています。
蛇口から、さらに水を入れます。
蛇口から出る水の量は一定で、1分間に3cmずつ水位が上がります。

水を入れ始めてからの経過時間をx分、水位をycmとした場合、変化するxやyを変数といいます。
2つの変数x,yにおいてxを定めると、その値に対してyの値がただ1つに定まるとき、yはxの関数といいます。


あすみ「どういうこと?」

湯浅先生「最初に5センチ入ってたんだよね。そこから9センチ上がったとすると14センチって“決まる”よね。つまりxを決めるとyという高さが決まりますよ。そういうxとyの関係を“yはxの関数です”というんです」

関数クイズ
  • 関数クイズ
  • 2人とも×

自動販売機で120円のコーヒー、150円のジュース、180円の栄養ドリンクが売られています。
全ての販売数をx、総売り上げ額をyとしたとき、yはxの関数と言えるでしょうか?

この問題に、2人とも“言えない”と答えました。

ばんび「コーヒーとジュースと栄養ドリンクを1本ずつ買う場合もあれば、ジュース3本買う場合もあって、xの数字が決まったときyはただ1つに定まらないから違うと思いました」

あすみ「どれをいくつ買ったのかは1つに決まらないから関数ではないと思います」

2人とも正解です。

  • 商品ごとでは?
  • 涙と強さの関係は関数ではない

湯浅先生「ジュースだけとかコーヒーだけとか、それぞれの商品ごとの売れた個数と売上で考える場合、yはxの関数と言えますか?」

ばんび「言えます」

ばんびさん正解です。
ひとつのxに対してyがひとつに決まるので、関数だと言えます。

アイク「他に身の回りで、関数でイメージできることってどんなものがある?」

あすみ「”涙を流した数だけ強くなれる”とかかな…」

湯浅先生「関数にしたい!でも涙5粒で経験値1とか、そういうわけにいかないからね」

涙と強さの関係は関数であるとは言えません。

Step2 関数をグラフにしよう
3点の印をつける

先ほどの水槽の例で、水位の変化をグラフにしてみましょう。
このグラフは横軸であるx軸が時間、縦軸であるy軸が水槽の水位を表します。
このグラフに、水を入れ始めてから1分経過したときの座標に印をつけてみましょう。

水は1分あたり3cm入り、最初は5cm入っていたので「3+5=8」と計算できます。
つまり、1分後には8cmになるので、xが1、yが8のところに印をつけます。

同様に、水を入れ始めてから2分後の座標に印をつけてみましょう。
「8+3=11」と計算して、xが2、yが11のところに印をつけます。

さらに、水を入れ始めてから3分後には、「9+5=14」となり、この点も座標に印をつけ、上の画像のように3つの点を入れました。

  • おかしなところがある

湯浅先生「今、3つ点が入りました。何か気がつく事はありませんか?」

あすみ「3点は一直線に並んでそうですね」

あすみさんは、この3点を参考に、上の画像のように水槽の水位変化のグラフを書いてみました。
ところが、少しおかしなところがあるようです。

ばんび「0より前なんてない(はず)!」

修正したグラフ

確かに「0」より前、つまり水をため始めるより前の時間はグラフにかけません。
また、水槽は26センチまでの高さしかない、ということは…

湯浅先生「10分後どうなっているかな?」

ばんび「あふれています」

つまり、水位は26が続くことになります。
あすみさんがこれらについて修正したところ、上の画像のようなグラフになりました。

アイク「グラフにするとxとyの関係がイメージしやすいですよね!」

湯浅先生「例えば水槽の絵がなくても、グラフだけ見れば水槽の高さはきっと26なんだなって思うか、26でお水を止めてしまったのかな?ということもわかったりするんだね」

Step3 傾きと切片
1次関数のグラフ

上の画像のグラフは、xが0のときyはbであり、xが1変化するとyがa変化するという関係を示しています。

式にすると
y=ax+b
(a≠0)
のようになります。

yの値はxが0のときbです。
xが1増えるごとにyはa増えるので、aはxの係数になります。
つまりaの値は「傾き」で、bがy軸とグラフが交わる「y切片」の値となります。

このようにyがxの1次式で表されるとき、「yはxの1次関数である」といいます。

y切片が変化したときのグラフ

y切片や傾きの値を変化させたらグラフはどのように変化するでしょうか。
タブレットPCを使って確かめてみました。

y=x+bの式のy切片bを1から5まで変えながら、タブレットPCでそれぞれグラフに表しました(上の画像)。

y=x+1と打ち込むと、グラフが緑色の線で表されました。
bの値を2、3、4…と変えると、青、赤、オレンジ…とグラフが表示されます。

あすみ「傾きは一緒で切片だけが変わったって感じですね」

湯浅先生「定数項bが変化することで、y軸方向に動いていったってことかな」

aが大きくなると傾きが大きくなる

次は ばんびさんの番です。
y=axの式の、傾きaを1から5にしてそれぞれグラフにします。

傾きaが1のときは、グラフはグレーの線で表示されました。
aを2、3、4…と変えていくと、緑、青、赤…とグラフが表示されました(上の画像)。

ばんび「傾きが変わると、どんどん急になっていった」

つまりa>0のとき、aの値が大きくなるにつれ傾きが大きくなることが分かりました。
反対に、aの値が小さくなると、傾きが小さくなります。

aが小さくなるほど傾きが急になる

では、傾きが負の値の場合はどうなるでしょうか。
上の画像は、y=axの式の、傾きaを−1、−3、−5にしたグラフを追加したものです。
aが正の値のときとは、かなり違いますね。

湯浅先生「傾きが負のとき何かに気付きませんか?」

ばんび「正のときとは逆です!」

傾きが正のときは、傾きの値が大きくなると急になります。
一方、傾きが負の場合は、傾きの値が小さくなるほど急になります。

Step4 関数を式にしよう
  • 水槽の水位のグラフ
  • 7分以降のグラフはy=26

傾きとy切片が分かれば式を作ることができます。
先ほどの水槽の水位の関数を式にしてみましょう。

まず、傾きを3とします。
水槽の底には初めから水が溜まっていたため、y切片を5として、
y=3x+5
という式を作ることができます。
ここで、「yの値は5以上26以下」と決まってきます。

湯浅先生「じゃあxの値も決めようか。グラフを見てみましょう」

上の左の画像のグラフからxの範囲は、「0≦x≦7」となることがわかります。
このxの範囲、0≦x≦7のことを定義域といいます。

これらをまとめて、水槽の水位の関数を式にすると、
y=3x+5
(0≦x≦7)


となります。
x軸は時間を表すので、0分以上7分以下ということになります。

ちなみに7分からあとのグラフは、
y=26
(7≦x)
という式で表すことができます(上の右の画像)。

デカルト と はえ
  • デカルト
  • はえの動きからグラフを思いついた

「我思う 故に我あり」
この言葉で有名な、哲学者で数学者のルネ・デカルトは、式をグラフにする方法を発明したことでも知られています。

そのきっかけは部屋を飛びまわったり、壁にとまったりしているはえ。
はえのように動き回る点を見て、グラフで値を表す方法を思いついたという逸話が残っています。
デカルトはそのとき、「壁にはえあり」と言ったのでしょうか…

Step5 2次関数
  • 2次関数の式

湯浅先生「2次関数ってどんなイメージ?」

ばんび「グニョンっていう曲線?」

1次関数がxの1次式だったのに対して、2次関数は例えば上の画像のような式です。
xが2乗になった、つまりxの2次式のことを2次関数といいます。

y=x<sup>2</sup>のグラフ

y=x
という2次関数のxに−3から3を代入してyの値を求めてみましょう。

マイナスとマイナスは、かけたらプラスになります。
xの値が
1 と −1
2 と −2
3 と −3
のとき、それぞれyの値は同じです。

この値をグラフにすると、全てy座標が0以上になり、上の画像のような放物線の形をした曲線ができます。

a、b、cを変化させられるようになった

ばんびさんと あすみさんは、コンピュータを使っていろいろな2次関数のグラフを作ってみました。

y=ax+bx+c
という式を入力して決定すると、上の画像のような表示になりました。

2次の係数aや1次の係数bを、スライドバーで変化させます。
するとグラフはどのように変わるでしょうか。

  • aを5へ近づける
  • aを−5へ近づける

aの値をスライドバーで変化させてみました。
1から5へ近づいていくと、数が大きくなるにつれてグラフの幅が狭くなっていきます(上の左の画像)。
マイナス5に近づけると、上下が反転してまた幅が狭くなっていきます(上の右の画像)。

aが正のときは下の方に頂点がある形です。
これを「下に凸」といいます。

あすみ「下に凸って下に出てるってことですか?」

湯浅先生「そんな感じ」

  • cを5に近づける
  • cを−5に近づける

次に、cの値をスライドバーで変化させるとどうなるでしょうか。
cを5に近づけていくと、グラフは上に平行移動し(上の左の画像)、−5に近づけると下に平行移動します(上の右の画像)。
グラフが上下するこの動きは、先ほど見た、1次関数の定数項bが変化することでy切片が上下する動きと似ています。

  • bを5に近づける
  • bを−5に近づける

今度はbのスライドバーを変化させると…

ばんび「え?え?何これ?」

あすみ「不思議な動きをしている…」

この動きについては、別の回で詳しく見ていきます!


それでは、次回もお楽しみに!

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