NHK高校講座

書道T

Eテレ 隔週 木曜日 午後2:20〜2:40
※この番組は、昨年度の再放送です。

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書道T

今回の学習

第3回 漢字の書 楷書

はじめは臨書から 〜漢字の書入門〜

  • 書道監修:東京学芸大学教授 加藤 泰弘
学習ポイント学習ポイント

はじめは臨書から 〜漢字の書入門〜

  • 皆藤愛子さん
  • 生徒のみんな

MCは皆藤愛子さん。
そして今回みなさんと一緒に学習する高校生は、
黒木うららさん、下国歩夢くん、古橋舞悠さんの3人です!

今回からは、漢字の書を学習します。
漢字の書とは、ひらがななどが入らない漢字だけで書かれた書のことです。
書道では昔から、中国の書をお手本にしています。
中国は漢字が生まれた国で、漢字文化の長い歴史があるからです。

楷書
  • 九成宮醴泉銘
  • 九成宮醴泉銘

今回高校生の3人がチャレンジするのは2種類の楷書の古典です。
楷書とは、1点1画がきちんと書かれた基本的な書体です。

1つは欧陽詢(おうようじゅん)の九成宮醴泉銘(きゅうせいきゅうれいせんめい)
1400年ほど前の632年、唐の時代に作られた石碑で、現在でも残っています。
皇帝の避暑地に泉がわいたことを記念して作られたもので、
昔から多くの人たちが書の手本としてきました。

  • 孔子廟堂碑
  • 孔子廟堂碑

もう1つは虞世南(ぐせいなん)孔子廟堂碑(こうしびょうどうひ)
戦乱によって本物は失われてしまいましたが、西暦630年頃に孔子を祀る施設を建てたときに記念碑
として作られた複製品が、割れていますが博物館に残っています。

九成宮醴泉銘と孔子廟堂碑は、美しく均整の取れた楷書の代表です。
書を学ぶ者なら必ず取り組む古典のひとつです。

拓本を見てみる
  • 九成宮醴泉銘と孔子廟堂碑の原寸大の拓本
  • 「清風」という文字を書いてみよう

スタジオに九成宮醴泉銘と孔子廟堂碑の原寸大のものを用意しました。
今回は、両方の作品の中に含まれる「清」「風」という文字を書いてみます。
このように古典をお手本にして書くことを臨書といい、書を学ぶ上で欠かせない学習方法です。

達人に聞こう〜臨書って何?〜
  • 加藤泰弘先生
  • 手本を読み解き、美しさを再現するのが臨書

ここで、「達人に聞こう!」のコーナーです。
今回の達人・加藤泰弘先生に臨書のポイントを教えていただきました。
まず、手本となる書を良く見ながら書きましょう。
一つ一つの線がどのように書かれたのかを考えることも大切です。
また、線の角度や速さなどもポイントになります。
手本を読み解き、美しさを再現するのが臨書なのです。

  • 切り込むように起筆をいれて反り返るような線で書く横画に特徴がある
  • 縦画は向かい合う線が内側に反り返るような形が特徴

九成宮醴泉銘は無駄のない線で楷書の極則(理想的な楷書)と言われています。
特に、切り込むように起筆をいれて反り返るような線で書く横画に特徴があります。
また、縦画は向かい合う線が内側に反り返るような形が特徴で、背勢と言われています。
先生が書いているようすはホームページで公開していますので、ぜひご覧下さい!

九成宮醴泉銘の臨書
  • 籠字をとる
  • 手本の上に薄い紙をのせて書の輪郭をなぞる

九成宮醴泉銘の臨書にチャレンジ!
手本をよく観察して全体の雰囲気をつかみましょう。
書の形を把握するために、“籠字をとる”という方法があります。
籠字とは、手本の上に薄い紙をのせて書の輪郭をなぞるということです。
起筆や線が折れる部分などに注意して写し取ります。
みなさんもやってみてくださいね!

  • みんなの作品

みんなの作品がこちらです。皆藤さんも挑戦しました!

欧陽詢と虞世南
  • 欧陽詢と虞世南
  • 当時の皇帝・太宗

1400年も前に書かれて、現在でも最高の手本とされる九成宮醴泉銘と孔子廟堂碑。
これらを書いた欧陽詢と虞世南は年齢も近く、唐の時代に共に活躍しました。
当時の皇帝・太宗に認められた2人はそれぞれ独自の書を極めました。
2人は褚遂良、願真卿と共に唐の四大家といわれています。

欧陽詢は学問にも優れていて、優秀な官僚でした。
76歳のときに書いた九成宮醴泉銘は自身の集大成として完成させた書風です。
一方の虞世南は温厚な人柄で皇帝の側近として書や学問を語り合ったと言われています。
残された書は少なく、孔子廟堂碑は70歳を過ぎてから書かれたものです。

みんなの書
  • 誰でも書のアーティスト
  • 誰でも書のアーティスト

誰でも書のアーティスト☆
今回は、インド料理店のみなさんに書に挑戦してもらいました!
ナマステ!

達人に聞こう2〜孔子廟堂碑の臨書〜
  • 全体的に丸みを帯びたゆるやかな線で書かれているのが特徴
  • 向勢

再び「達人に聞こう!」のコーナーです。
加藤泰弘先生に孔子廟堂碑のポイントを教えていただきました。
全体的に丸みを帯びたゆるやかな線で書かれているのが特徴です。
九成宮醴泉銘の「背勢」とちがい、孔子廟堂碑では向かい合う線が膨らんでいます。
これを向勢といいます。
このように形をとることで、穏やかな雰囲気になります。
先生が書いているようすはホームページで公開していますので、ぜひご覧下さい!

孔子廟堂碑の臨書
  • みんなの作品

みんなで孔子廟堂碑の臨書に挑戦しました!
書き終えたら署名も忘れないようにしましょう。
臨書の場合には、名前の後に「」という字を入れます。

九成宮醴泉銘と孔子廟堂碑、それぞれの特徴をつかんで表現できていますね!

筆のできるまで
  • 選毛という毛の選別作業
  • 寸きりという毛の長さを揃える作業

日本有数の筆の産地・広島県熊野町では書道に使う筆が昔ながらの方法で作られています。
筆作りは選毛という毛の選別作業から始まります。
筆にはいろいろな動物の毛が使われますが、一度も切られていない先端が細くなっている毛だけが
使われます。
選んだ毛はアイロンでまっすぐにし(火のし)、よく揉んで脂肪分を落とし(毛揉み)、
綿毛を抜いて毛の質を揃えます(毛そろえ)。
そして毛先を揃えたら指先の感触をはたらかせて痛んだ毛を抜き取ります。
次に寸切りという毛の長さを揃える作業をします。
一本の筆には5段階ほどの長さの違う毛が使われます。
その組み合わせによって穂の形や弾力が変わります。

  • 練り混ぜ
  • 底を焼き固める糸じめ

切りそろえた毛を混ぜ合わせてひとかたまりにしたら、穂の状態にまとめていきます。
練り混ぜといって、何度も分解し薄く伸ばして折り返すという作業をくり返して均一に混ぜ合わせます。
混ざった毛を筆1本分の分量に分けたら、最後に底を焼き固める糸じめを行います。
これで穂の部分が完成。そして穂を軸に入れれば筆の完成です!

また次回!
  • 次回もお楽しみに〜

次回もお楽しみに!

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