高校講座HOME >> 情報A >> 第18回 メディアを学ぼう(1)
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情報を伝える媒体をメディアといいます。
その中でも、テレビや新聞など、不特定多数に向けて情報を発信する媒体をマスメディアといいます。
今回は、“メディア”について学んでいきましょう!


代表的なメディアには、新聞、雑誌、本、テレビ、ラジオなどがあります。
他にも、看板、標識、FAX、パソコン、携帯電話などもメディアです。
また、人もメディアの1つです。
それぞれのメディアには特性があります。
例えば、テレビは音・映像で情報を伝え、新聞は写真・文章で情報を伝えます。
情報はメディアの特性に合わせて、編集や加工が行われています。
しかし、編集や加工を行う過程で、情報にゆがみが生じることがあります。
つまり、現実とメディアを通した情報の間には違いがある可能性を考慮しなくてはならないのです。


過去に、情報のゆがみが、社会に大きな影響を与えた事例があります。
第4次中東戦争をきっかけにして、原油の価格が急騰し、物価が急上昇しました。
この状況はオイルショックとよばれ、日本でも物が不足するのではないかという不安が広がりました。
そして、「紙がなくなる」という噂が流れ、関西を中心にトイレットペーパーの買いだめ騒動が起こりました。
不確かな情報に惑わされ、日本中が大騒ぎとなったのです。


現在、テレビや雑誌、広告などは、情報を正確に伝えるためのルールが作られています。
しかし、インターネットなどのルール作りはまだまだこれからと言えます。
存在しないウイルスの脅威を呼び掛けるデマ情報をHOAX(ホークス)といいます。
HOAXは、もともと「偽の警告」を意味する言葉です。
デマ情報を流す手口としては、大企業を装って情報の信ぴょう性を上げようとしたり、
チェーンメールのように他人に転送することを促して、混乱の拡大を狙ったりします。
例えば、「ウィルス対策ソフトでは発見できない」とか、「○月○日コンピュータが破壊される」
などの大げさな内容が書かれているのも特徴です。
最近では、とても巧妙になっていて、真偽を確かめるのが難しい場合もあります。


このポイントでは、確かな情報を選ぶ方法を学んでいきましょう。
1番確実な方法は、情報をクロスチェックするということです。
クロスチェックとは、複数の情報源で確認することをいいます。
優さんに、「ゲルニカ」を描いた人の名前を調べる、というテーマで情報のクロスチェックに
挑戦してもらいました。
「ゲルニカ」を描いたのはピカソですから、それを手掛かりに調べていきます。
3冊の本で調べると、それぞれ、パブロ・ピカソ、パブロ・ルイス・ピカソ、パブロ・ルイス・イ・ピカソ
と書いてありました。
また、別の本には、ピカソの洗礼名として、パブロ・ディエゴ・ホセ・フランシスコ・デ・パウラ・フアン・ネポムセーノ・マリア・デ・ロス・レメディオス・クリスピン・クリスピアーノ・デ・ラ・サンティシマ・トリニダードという、とても長い名前が載っていました。
次にインターネットで、確認してみることにしました。
スペイン語をカタカナに置き換えているため、多少読み方に違いがありましたが、
内容が同じであることが確認できました。
さらに、フルネームは最後に父方と母方の姓である「ルイス・イ・ピカソ」を付けると書いてありました。
インターネットは手軽に調べられて便利ですが、中には発信元が明確ではない情報もあります。
その情報が正しいのか、専門機関や詳しい人に話を聞くことも大切です。
今回、優さんは、ピカソの作品を展示している広島美術館に電話して、調べた内容に間違いがないことを確認しました。


今回の場合、どの表記も間違いだったわけではありません。
ピカソは、時代や必要に応じて名乗り方を変えており、
各メディアは、それぞれの判断で表記を決定しているのです。
私たちは、情報をクロスチェックして、必要な情報を選びとることが大切なのです。


ネットオークションの情報を利用した詐欺が起こっています。
公開されているメールアドレスや、過去に取り引きした商品の履歴などを悪用して、
落札者から巧みにお金をだまし取るという手口の詐欺です。
このような詐欺に巻き込まれないためにも、メールアドレスはむやみに他人に教えないようにしましょう。
また、推測されにくいメールアドレスにするのも大切です!


情報を発信するプロのテクニックを調査するため、優さんは情報誌出版社を訪れました。
高校生向けの進路情報誌を作っている編集部の中尾美幸さんにお話を伺いました。
中尾さんは、高校生にとってわかりやすい表現やデザインで、正確に伝えることを心がけているそうです。


雑誌づくりは、企画、取材、編集、出版という順番で行われます。
それぞれの過程で情報を的確に伝えるための工夫があるそうです。
最初に行われる企画で大切なのは雑誌のコンセプトです。
コンセプトとは、伝えたい情報のことを指します。
それに沿って、どんな企画を立てれば情報が伝わりやすいかを検討します。
企画が決まったら、取材と平行して編集作業に入ります。
編集では、原稿の執筆やデザインを行います。
デザインにも情報をわかりやすく伝えるための、さまざまな工夫があります。
1番に意識するのは、読む人の視線の流れだそうです。
例えば、横書きの紙面の場合、人の視線は左上から右下に向かって動きます。


また、文章もより伝わりやすくなるように見直します。
文字や表現に間違いがないか、何回も複数の人では確認をしているそうです。
進学情報誌編集部編集長の金剛寺千鶴子さんにお話を伺いました。
高校生にとって何が必要な情報かを良く考えて、大切な情報をより目立つように整理してわかりやすく伝えることが1番大切だと考えているそうです。
編集作業が終われば、印刷にまわり、出版されます。
情報を必要とする人たちに届きやすい流通経路を選ぶことも、情報を的確に伝える上で大事な要素です。
正確で的確な情報は、多くの労力をかけて私たちのもとへと届いているのです。


現在では、インターネットなどで誰でも簡単に情報を発信することができます。
情報を発信するということは責任を伴うことです。
根拠のない噂で他人を傷つけてしまったり、誤った情報で損害を与えてしまうこともあります。
私たちも情報を発信するときには、責任をもって発信するようにしましょう!