NHK高校講座

地学基礎

Eテレ 毎週 水曜日 午後2:40〜3:00
※この番組は、昨年度の再放送です。

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今回の学習

第7回 第1編 宇宙の進化

太陽の活動と地球への影響

  • 監修・講師:国立天文台准教授 縣 秀彦
学習ポイント学習ポイント

 「黒点数の変化」 「フレアと太陽風」 「地球の磁気圏」


地学基礎では、地球調べ隊の関口隊長と垣内隊員、そして地球調べ隊の顧問の先生が、宇宙の謎に迫ります!

今回のテーマは、「太陽の活動と地球への影響」。
太陽の活動は、私たちの住む地球にさまざまな影響を及ぼします。
例えば、北極やアラスカなどで見ることのできるオーロラも、太陽の活動が深く関係しています。一体、どのようなしくみで、あの美しいオーロラが出現するのでしょうか?

今回のキーワードは、「黒点数の変化」、「フレアと太陽風」、「地球の磁気圏」です。


黒点は、太陽の磁力線が、太陽の表面に飛び出したり戻ったりしてできたものです。

黒点は、多いときがあったり少ないときがあったりと、その数が変化していて、およそ11年の周期で繰り返されています。黒点の数が多いときは太陽の活動が活発なとき、逆に、黒点の数が少ないときは太陽の活動が弱まっているときです。

太陽の活動が最も活発な時期を極大期といいます。そして、太陽の活動が最も弱い時期を極小期といいます。


1645年から1715年、この時期、太陽の活動がとても弱い時期が長く続きました。これを、マウンダー極小期といいます。

マウンダー極小期の影響は地球にも及びました。
ヨーロッパ全体は異常な寒さに襲われ、フランスではおよそ240万人が、フィンランドではおよそ16万人が飢饉で亡くなったと言われています。そして、江戸時代初期の日本でも2回の深刻な飢饉が起きました。


では、太陽の活動が活発な極大期には地球にはどんな影響があるのでしょうか?

それには、フレアと太陽風が関係しています。フレアは太陽表面での爆発現象のこと。太陽風は太陽が出している陽子や電子などの電気を帯びた粒子のことです。

太陽はいつも太陽風を出していて、太陽表面での爆発現象=フレアが激しくなると、太陽風のエネルギーも強まります。
太陽風は生き物にとって危険なもので、たくさん浴びると死んでしまうこともあります。
その太陽風は地球にも向かっていますが、それから私たちを守ってくれているのが地球の磁気圏です。


太陽風から私たちを守ってくれている地球の磁気圏ですが、強い太陽風が吹きつけると、地球の磁場が乱れます。それによって発生するのが磁気嵐です。磁気嵐は何かとやっかいな問題を引き起こします。そこで、磁気嵐の発生を予測する宇宙天気予報があります。

宇宙天気予報は、情報通信研究機構が出しています。
人工衛星による太陽の観測から、太陽風の強さや磁気嵐の発生などを予測しています。

磁気嵐の被害は広範に及びます。
磁気嵐が発生すると、宇宙空間に浮かぶ人工衛星に影響があらわれる可能性があります。人工衛星につまれているコンピューターの基板に、太陽から来るエネルギーの高い粒子が飛び込むと、誤作動が起こるという可能性があるのです。
また、無線通信に影響が出たり、送電線網に影響が出る可能性もあります。かつて、カナダでは大停電が起こったことがあります。


地球にさまざまな悪影響を及ぼす強い太陽風ですが、オーロラはそんなときにこそ見ることができる現象です。

オーロラができるしくみは、以下のとおりです。
普段、太陽から噴き出す太陽風は、そのほとんどを地球の磁気圏が防いでくれています。しかし、太陽の活動が活発で、太陽風が激しいとき、地球の磁気圏のすき間をくぐり抜けて地球へと向かってくる太陽風がわずかにあります。その太陽風の侵入を防ぐのは、やはり地球の磁場。地球近くの強い磁場が、太陽風を左右に弾き飛ばします。一部の太陽風は、さらに地球へと向かってきますが、次のさらに強い磁場が太陽風を弾き飛ばします。弾き飛ばされて横に広がった太陽風は、地球の磁場の形に沿って地球へと降ってきます。
こうして、地球の大気の中まで入り込んだ太陽風は大気と衝突して、光を発します。このとき放つ光が、美しいオーロラの光なのです。

●次回は、「地球型惑星と木星型惑星」です。お楽しみに〜。

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