NHK高校講座

簿記

Eテレ 夏・冬期特別講座放送
※この番組は、前年度の再放送です。

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今回の学習

第12回 取引の記帳

仕入れて売る 〜商品売買の取引〜

  • 簿記監修:城西大学経営学部客員教授 粕谷 和生
学習ポイント学習ポイント

仕入れて売る〜商品売買の取引〜

  • 酒井瞳さん
  • 祥伍くんと莉奈ちゃん

今日も絶好調!オーナー店長のさかっち(酒井瞳さん)。
そして、アルバイト従業員の莉奈ちゃん(松田莉奈さん)と祥伍くん(石井祥伍くん)。
今回も、3人と一緒に簿記を学んでいきましょう☆

3分法とは
  • わたび〜
  • 3分法(さんぶんぽう)

今回「商品売買の取引」について教えてくれるのは、公認会計士でお笑い芸人のわたび〜さん。
今回はもっともポピュラーな商品売買取引の記帳方法を覚えましょう☆
これまで学んできた記帳方法は分記法といって、売価を仕入原価と商品売買益に分けて記帳しました。
それに対して今回新しく学ぶ記帳方法は、商品売買の取引を3つの勘定で記帳することから3分法(さんぶんぽう)といいます。
その3つは、仕入勘定(費用)、売上勘定(収益)、繰越商品勘定(資産)です。

次の例で考えてみましょう。
「商品を50,000円で仕入れ、代金は掛けとした」
仕訳は以下のようになります。
(借)仕入 50,000  (貸)買掛金 50,000

さらに
「商品を70,000円で売り渡し、代金は掛けとした」
という取引をしました。
このとき、商品の仕入額などは考えず、“70,000円で売った”という事実に基づいて仕訳しましょう。
(借)売掛金 70,000 (貸)売上 70,000
このようになります。

3つのうち繰越商品勘定は決算のときにしか登場しません。
普段の仕訳では仕入勘定と売上勘定の2つのみを使います!

簿記マスター演習〜3分法で仕訳・転記しよう〜
  • 7/3 (借)仕入 61,000  (貸)買掛金 61,000
  • 転記

次の取引を3分法で仕訳・転記してみましょう!
「7月3日 埼玉商店から商品¥61,000を仕入れ、代金は掛けとした」
仕入取引の明細は、A型電卓が20台(単価¥1,700)とB型電卓が30台(単価¥900)とします。

まず「仕入」を使って仕訳をします。
7/3 (借)仕入 61,000  (貸)買掛金 61,000
これを仕入勘定に転記します。
借方に日付(7/3)と金額(61,000)、そして相手の勘定科目(買掛金)を記入しましょう。

  • 返品をしたということは、商品を仕入先に戻したということ
  • 天気

次の取引です。
「7月4日 前日に仕入れたB型電卓5台¥4,500を返品した」

返品をしたということは、商品を仕入先に戻したということです。
つまり仕入れたときと逆の仕訳をすると良いのです。
ですから仕訳は以下のようになります。
7/4 (借)買掛金 4,500  (貸)仕入 4,500
これを仕入勘定に転記します。
貸方に日付(7/4)と金額(4,500)、そして相手の勘定科目(買掛金)を記入しましょう。

  • 引取運賃はこの取引にかかった費用なので、仕入に加えます
  • 相手の勘定科目は2つあるので、転記するときには諸口

次の取引です。
「7月10日 千葉商店から商品¥50,000を仕入れ、代金は掛けとした。引取運賃¥2,000は現金で支払った。」
仕入取引の明細は、B型電卓が50台(単価¥1,000)とします。

引取運賃はこの取引にかかった費用なので、仕入に加えます。
ですから仕訳は以下のようになります。
7/10 (借)仕入 52,000  (貸)買掛金 50,000
                      現金   2,000

これを仕入勘定に転記します。
相手の勘定科目は2つあるので、転記するときには諸口となることに注意してくださいね。
借方に日付(7/10)と金額(52,000)、そして相手の勘定科目のところに諸口と記入しましょう。

これで仕入の仕訳と転記が完了しました☆

  • 秋田商店に商品¥125,000を売り渡し、代金は掛けとした
  • 仕訳して転記

今度は「売上」の取引について考えましょう!
「7月16日 秋田商店に商品¥125,000を売り渡し、代金は掛けとした」
仕入取引の明細は、A型電卓が40台(単価¥2,000)とB型電卓が30台(単価¥1,500)とします。

仕訳をしましょう。
7/16 (借)売掛金 125,000  (貸)売上 125,000
これを売上勘定に転記します。
貸方に日付(7/16)と金額(125,000)、そして相手の勘定科目(売掛金)を記入しましょう。

  • 前日に売り上げたB型電卓2台¥3,000を返品された
  • 返品があったときは、売り上げたときと逆の仕訳をしよう

次の取引です。
「7月17日 前日に売り上げたB型電卓2台¥3,000を返品された」

返品があったときは、売り上げたときと逆の仕訳をしましょう。
7/17 (借)売上 3,000  (貸)売掛金 3,000
このようになります。
これを売上勘定に転記します。
借方に日付(7/17)と金額(3,000)、そして相手の勘定科目(売掛金)を記入しましょう。

  • 他人振り出しの小切手は現金勘定に、発送費は発送費勘定に計上
  • 売上勘定に転記

最後の取引です。
「7月25日 福島商店に商品¥40,000を売り渡し、代金は同店振り出しの小切手で受け取った。発送費¥1,000は現金で支払った。」

他人振り出しの小切手は現金勘定に、発送費は発送費勘定に計上します。
ですから仕訳は以下のようになります。
7/25 (借)現金   40,000  (貸)売上 40,000
        発送費   1,000     現金  1,000

これを売上勘定に転記します。
貸方に日付(7/25)と金額(40,000)、そして相手の勘定科目(現金)を記入しましょう。

これで売上の仕訳と転記が完了しました☆

仕入帳・売上帳に細かく記入
  • 仕入帳
  • 売上帳

仕入勘定や売上勘定には日付、相手勘定科目、金額しか記録されません。
そこで、商品売買取引で必要になってくるのが仕入帳売上帳です!
仕入帳には、仕入先商店名、商品名、数量、単価、合計金額などが記入されます。
同様に、売上帳には、売上先商店名、商品名、数量、単価、合計金額などが記入されます。
どちらの場合にも、返品や値引きの記録は赤色で記入するのがポイントです。

社会で簿記ing
  • さかっち(宮崎県出身)!
  • 仕入と売上をしっかり把握することが大切

東京都新宿にある宮崎県のアンテナショップを訪れたさかっち(宮崎県出身)!
今回は仕入と売上の潜入調査です☆
たくさんの商品を効率よく販売するためには、仕入と売上をしっかり把握することが大切です。
こちらのお店では、仕入と売上をまとめた表から在庫が少なくなっているものを調べ、
専用端末で簡単に仕入発注ができるようになっています。
ビジネスの世界は日々進化しています☆

商品有高帳はオモシロイ
  • 商品有高帳
  • 記入した商品有高帳

最後は、商品売買取引に欠かせない補助簿の商品有高帳についてです!
商品の種類ごとに受入、払出、残高と3つの項目があり、さらにそれぞれに数量、単価、金額を記入します。

例えば
8月1日にX商店から単価100円のA商品を5個、500円で仕入れたときには、
まず受入欄に記入します。そして残高欄にも記入をしましょう。
次に、8月7日にY商店から単価150円のA商品を5個、750円で仕入れたときには、
まず受入欄に記入します。そして残高欄には2つの単価を記入しましょう。
すると、商品有高帳は上の右図のようになります。

  • 先入先出法
  • 祥伍くんと莉奈ちゃん

それでは、8月10日に仕入れたA商品8個をZ商店に売った場合を考えてみましょう。

“売った”のですから、払出欄に記入します。
このとき単価の記入に注意が必要です。
8月1日に仕入れたA商品の単価は100円、8月7日に仕入れたA商品の単価は150円でしたね。
同じ商品でも単価が違うということです。
このような場合、2つの考え方があります。
1つ目は、先に仕入れた方から売りに出すという考え方です。
この場合、単価100円のA商品が5個、単価150円のA商品が3個ということになります。
残る商品は単価150円のA商品が2個ということですね。
このような取引の方法を先入先出法(さきいれさきだしほう)といいます。

  • 移動平均法
  • わたび〜

もう1つは、仕入のたびに平均単価を求めて売りに出す方法です。
さかっち商店にあるのは単価100円のA商品が5個、単価150円のA商品が5個なので、平均すると1個125円となります。
残る2つの商品の単価の記入にも平均単価の125円を使います。
このような取引の方法を移動平均法といいます。

簿記の“キモ”
  • 粕谷和生先生
  • 今日の復習!

最後に、簿記を教えて38年!粕谷和生先生に簿記のキモを教えてもらいましょう!

今回学んだことの復習です。
取引の明細が記録される仕入帳と売上帳は、
総勘定元帳の仕入勘定と売上勘定と照合して記帳に誤りがないか確認することができます。
また、商品有高帳の特徴は数量を記録するということです。
しっかり復習しておいてくださいね!

  • 次回もお楽しみに〜!

それでは次回もお楽しみに〜☆

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