NHK高校講座

簿記

Eテレ 夏・冬期特別講座放送
※この番組は、前年度の再放送です。

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今回の学習

第5回 簿記の基礎

簿記は仕訳が命 〜仕訳と転記〜

  • 簿記監修:城西大学経営学部客員教授 粕谷 和生
学習ポイント学習ポイント

簿記は仕訳が命〜仕訳と転記〜

簿記は仕訳が命〜仕訳と転記〜
  • 酒井瞳さん
  • 祥伍くんと莉奈ちゃん

今日も絶好調!オーナー店長のさかっち(酒井瞳さん)。
そして、アルバイト従業員の莉奈ちゃん(松田莉奈さん)と祥伍くん(石井祥伍くん)。
今回も、3人と一緒に簿記を学んでいきましょう☆

売れ行き好調なさかっち商店、莉奈ちゃんと祥伍くんが商品を発送するために箱詰めをしています。
しかし、どれをどこに送るのかわからなくなってしまった2人。
きちんと宛先ごとに「しわけ(仕分け)」をしないとダメですね。

仕訳とは?
  • わたび〜
  • 仕訳は勘定記入の準備

さて、簿記においても「しわけ(仕訳)」はとても大切です、
今回「仕訳」について教えてくれるのは、公認会計士でお笑い芸人のわたび〜さんです。
これまでに取引内容を損益計算書と貸借対照表に記録することを学びましたね。
しかし、実際には取引のたびに損益計算書や貸借対象表を書きかえることはしません。
前回までに学んだ、取引を分解して損益計算書と貸借対照表の中にある5つの要素を抜き出した勘定に記録する方法では、記入もれなどのミスが起きやすくなります。
そこで、分解に基づいた仕訳という作業が重要になってきます。
仕訳は勘定記入の準備作業にあたります。

簿記マスター演習!〜仕訳をやってみよう〜
  • 簿記マスター演習!
  • 仕訳の手順

仕訳は次のような手順で行います。
(1)取引を分解する
(2)記入する勘定科目を決定する
(3)各勘定科目の借方・貸方を決定する
(4)記入する金額を決定する

  • 資産の増加額は借方に、負債の増加額は貸方に記入
  • 商品は借方、買掛金は貸方

それでは実際に仕訳をやってみましょう!
問題(1)
「5月8日 商品300,000円を仕入れ、代金は掛けとした」
このとき、
「商品¥300,000を仕入れた」ということは、商品(資産)が¥300,000増えたということです。
また、「代金は掛けとした」ということなので、買掛金(負債)が¥300,000増えたことになります。
資産の増加額は借方に、負債の増加額は貸方に記入します。
ですから、商品は借方、買掛金は貸方となります。
金額はそれぞれ300,000円と書きましょう。

  • 現金(140,000円)は借方
  • 商品(110,000円)と商品売買益(30,000円)は貸方

問題(2)
「5月17日 仕入価額110,000円の商品を140,000円で売り渡し、代金は現金で受け取った」
このとき、
「仕入価額110,000円の商品を売った」ということは、商品(資産)が¥110,000減ったということです。
また、「代金は現金で受け取った」ということなので、現金(資産)が¥140,000増えたことになります。
そして、「110,000円の商品が減って140,000円の現金が増えた」ので、30,000円の収益が発生しています。
つまり商品売買益が30,000円増えたということです。

資産の増加額は借方に、負債の増加額は貸方に記入します。
ですから、現金(140,000円)は借方、商品(110,000円)と商品売買益(30,000円)は貸方となります。

仕訳の「借方の金額」と「貸方の金額」は必ず同じになるので、最後に確認してくださいね!

  • 転記
  • 仕訳の借方は勘定口座の借方に、仕訳の貸方は勘定口座の貸方に転記

仕訳ができたら、勘定口座に記入をします。これを転記といいます。
このとき、仕訳の借方は勘定口座の借方に、仕訳の貸方は勘定口座の貸方に転記します。
さきほどの例で考えてみましょう!
「仕訳の借方にある商品(300,000円)」は、商品勘定の借方に、
「仕訳の貸方にある買掛金(300,000円)」は、買掛金勘定の貸方に、
日付と金額を記入します。

実践!簿記ing〜取引を分解して勘定に記入しよう!〜
  • 相手の勘定科目を記入
  • 「借方の現金」に対する相手の勘定科目は「貸方の資本金」

実際のビジネスでは次々に取引が行われますので、その都度、仕訳と転記を行います。
今回は、さかっち商店の開業から1か月間の取引を仕訳して転記をしてみましょう!

「5月1日 さかっち商店は現金600,000円を元入れして営業を始めた」
元入れとは、会社やお店を始めるときに元になるお金を出すことをいいます。
記入は資本金勘定におこないます。
このとき、
現金(600,000円)は借方、資本金(600,000円)は貸方に記入します。

次に、これを転記しましょう。
現金勘定の借方に日付と金額を記入します。
さらに、これからは日付と金額の間に相手の勘定科目を記入するようにしましょう。
今回の仕訳では、「借方の現金」に対する相手の勘定科目は「貸方の資本金」です。
逆に、「貸方の資本金 」に対する相手の勘定科目は「借方の現金」です。

  • 現金(110,000円)は借方、商品(110,000円)と商品売買益(30,000円)は貸方
  • 相手の勘定科目が2つある場合には諸口と書く

次の取引です!
「5月17日 仕入価額110,000円の商品を140,000円で売り渡し、代金は現金で受け取った」
このとき、
現金(140,000円)は借方、商品(110,000円)と商品売買益(30,000円)は貸方に記入します。

次に、これを転記しましょう。
現金勘定の借方に日付と金額を記入します。
このとき、相手の勘定科目が商品と商品売買益の2つになっています。
このような場合、相手の勘定科目の場所には「諸口(しょくち)」と書きましょう。
諸口とは、“いくつかの項目”という意味があります。

  • 借入金(110,000円)と支払利息(1,000円)は借方、現金(111,000円)は貸方
  • 現金勘定の貸方に日付と金額を記入

次の取引です!
「5月31日 銀行に借入金110,000円と利息1,000円を現金で支払った」
このとき、
借入金(110,000円)と支払利息(1,000円)は借方、現金(111,000円)は貸方に記入します。

次に、これを転記しましょう。
現金勘定の貸方に日付と金額を記入します。
このとき、相手の勘定科目が借入金と支払利息の2つになっているので、相手の勘定科目の場所には「諸口」と書きます。

1か月間のさかっち商店の取引を仕訳して転記

みなさん書き方は理解できましたか?
今回、莉奈ちゃんと祥伍くんにはその他にも1か月間のさかっち商店の取引を仕訳して転記してもらいました☆

簿記の“キモ”
  • 粕谷和生先生
  • 仕訳帳の記入例

最後に、簿記を教えて38年!粕谷和生先生に簿記のキモを教えてもらいましょう!
上の右図は実際の仕訳帳の記入例です。
「摘要」の左側に借方、右側に貸方の勘定科目をそれぞれカッコを付けて記入します。
そして同じ行に金額を記入します。

  • 現金勘定
  • 実際に会社やお店で使われる勘定口座

すべての勘定口座を集めた帳簿のことを総勘定元帳といいます。
この番組では上の左図のような形の勘定を用いていますが、実際に会社やお店で使われる勘定口座は上の右図のようなものです。

  • 次回もお楽しみに〜!

「総勘定元帳、書けたらいいね…」という莉奈ちゃん。
大丈夫!1年間しっかり学習すると、みんな書けるようになりますよ☆
みなさん、“しっかり”学習しましょうね!!

それでは次回もお楽しみに〜☆

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