NHK高校講座

簿記

Eテレ 夏・冬期特別講座放送
※この番組は、前年度の再放送です。

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今回の学習

第4回 簿記の基礎

勘定って何? 〜取引と勘定〜

  • 簿記監修:城西大学経営学部客員教授 粕谷 和生
学習ポイント学習ポイント

勘定って何?〜取引と勘定〜

  • 酒井瞳さん
  • 莉奈ちゃんと祥伍くん

今日も絶好調!オーナー店長のさかっち(酒井瞳さん)。
そして、アルバイト従業員の莉奈ちゃん(松田莉奈さん)と祥伍くん(石井祥伍くん)。
今回も、3人と一緒に簿記を学んでいきましょう☆

簿記でいう「取引」とは
  • わたび〜さん
  • 表の金額を書き換える演習を思い出そう!

莉奈ちゃんが祥伍くんに今度の土曜日、アルバイトを代わってもらえないかと相談しています。
しかし祥伍くんも代わりたくないといいます。
そこでさかっちは「取引」を提案!
例えば、莉奈ちゃんがランチをおごるとか、今日は莉奈ちゃんが遅くまで残るなどです。

さて、今回は「取引」について学んでいきますが、
簿記でいう「取引」は、普段私たちがイメージする取引とは少し違います。

教えてくれるのは、東大卒のエリート公認会計士でお笑い芸人のわたび〜さん。
前回、表の金額を書き換える演習を思い出してください。
あれは、取引によって資産・負債・資本が増減したり、収益・費用が発生したりしたためです。
簿記でいう「取引」とは、
資産・負債・資本を増減させたり、収益・費用を発生させたりすることがらのことをいいます。

  • 莉奈ちゃんと祥伍くん
  • 簿記上の「取引」にあたるのはどれ?

さて、次のうち、簿記上の「取引」にあたるのはどれでしょうか。
(1)現金¥50,000を銀行から借り入れた。
(2)1か月¥200,000の給料で従業員を雇い入れる契約をした。
(3)火災によって建物に¥800,000の損害が生じた。


答えは(1)と(3)です。
(1)では、「現金¥50,000」という資産の増加があります。
また現金¥50,000は「銀行から借り入れた」ので、負債の増加もあります。
つまり、資産・負債の増加があるので、これは取引なのです。
(2)では、契約をしただけで、まだ給料を払ったわけではないので、資産は出ていっていません。
つまりお金の動きがないので、これは簿記上の取引にはあたりません。
(3)では、火災によって¥800,000の建物の価値が失われました。
これは資産の減少にあたるので、簿記上の取引になります。

勘定はTのカタチ
  • 勘定を1つずつ取り出して「T」の形を書く
  • 左側を借方(かりかた)、右側を貸方(かしかた)という

取引のたびに貸借対照表や損益計算書を書きかえるのは大変ですね。
そこで役立つ方法を覚えましょう!
貸借対照表や損益計算書にのっている項目を勘定といいます。
勘定を1つずつ取り出して「T」の形を書き、金額が記入できるようにします。
これを勘定口座といいます。
そして、勘定口座の左側を借方(かりかた)、右側を貸方(かしかた)といいます。
この呼び方は、貸借対照表や損益計算書の場合にも同じです。

  • 勘定の増加額や減少額の記入方法
  • 勘定の記入方法は全世界共通

勘定の増加額や減少額の記入方法を覚えましょう。

☆貸借対照表に記入する勘定☆
【資産の勘定】…増加額を借方、減少額を貸方に記入
【負債の勘定】…減少額を借方、増加額を貸方に記入
【資本の勘定】…減少額を借方、増加額を貸方に記入

☆損益計算書に記入する勘定☆
【収益の勘定】…発生額を貸方に記入
【費用の勘定】…発生額を借方に記入

貸借対照表と損益計算書において、簿記の5つの要素(資産・負債・資本・収益・費用)を借方と貸方のどちら側に記入したのかを思い出してみてください。
勘定記入のときには、貸借対照表と損益計算書に登場するサイドと同じ側に増加額・発生額を書くのがルールです。
勘定の記入方法は全世界共通ですから、必ずマスターしてくださいね!

簿記マスター演習!〜取引を分解して勘定に記入〜
  • 取引を分解して勘定記入
  • 勘定に記入しよう!

取引が行われたら、その取引を分解して勘定記入をします。
取引を分解することで、資産・負債・資本の増減、収益・費用の発生がハッキリします。
次の例で考えてみましょう!
「商品¥30,000を仕入れ、代金は掛けとした」
このとき、
「商品¥30,000を仕入れた」ということは、商品(資産)が¥30,000増加したということです。
資産の増加額は借方に記入するので、T字の左側に30,000と書きましょう。
「代金は掛けとした」ということは、買掛金(負債)が¥30,000増加したということです
負債の増加額は貸方に記入するので、T字の右側に30,000と書きましょう。

実践!簿記ing〜取引を分解して勘定に記入しよう!〜
  • 備品は資産なので増加額は借方に記入
  • 現金は資産ですが、減少しているので貸方に記入

勘定口座の記入に挑戦してみましょう!

「パソコン(備品)を25万円で買い入れ、代金は現金で支払った」
このとき、
「備品¥250,000を買い入れた」ということは、備品(資産)が¥250,000増加したということです。
備品は資産なので増加額は借方に記入します。T字の左側に250,000と書きましょう。
「現金¥250,000の支払い」ということは、現金(資産)が¥250,000減少したということです。
現金は資産ですが、減少しているので貸方に記入します。T字の右側に250,000と書きましょう。

  • 借方が増えた分、貸方も増やさないといけません
  • 取引の二面性

次の取引です!
「商品20万円(仕入価格16万円)を売り渡し、代金は現金で受け取った」
このとき、
「現金¥200,000の受け取り」ということは、現金(資産)が¥200,000増加
「仕入価格¥160,000の商品の売り渡し」ということは、商品(資産)が¥160,000減少したということです。
つまり、資産はトータルで¥40,000増えていることになります。
借方が増えた分、貸方も増やさないといけません。左右のバランスをとる必要がありましたね!
この場合には、商品(資産)が¥160,000減少したと同時に商品売買益¥40,000が発生したことになります。
現金は資産なので増加額は借方に記入。
商品は資産ですが、減少しているので貸方に記入。
商品売買益は収益なので、その発生額は貸方に記入しましょう。
最後に間違いがないか、左右の合計金額が同じになっていることを確認してくださいね!
借方と貸方、2つの面が結びついていることから、取引の二面性とよばれています。

簿記の“キモ”
  • 粕谷和生先生
  • 足し算は同じサイド、引き算は逆サイド!

最後に、簿記を教えて38年!粕谷和生先生に簿記のキモを教えてもらいましょう!
今回の学習のポイントは、「足し算は同じサイド、引き算は逆サイド!」です。
勘定口座に記入するのは増加額と減少額です。
つまり足し算と引き算しか使わないということなのです。

  • 復習に励みましょう☆
  • 次回もお楽しみに〜

今日の内容が一発で理解できる人はなかなかいません。
みなさん安心して、復習に励みましょう☆

それでは次回もお楽しみに〜☆

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