NHK高校講座

ベーシック数学

Eテレ 毎週 月曜日 午前10:50〜11:00
※この番組は、前年度の再放送です。

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今回の学習

第23回 三角比の導入

原点以外に頂点をもつ 2 次関数

  • 湘南工科大学特任教授/湘南工科大学附属高校教育顧問 湯浅 弘一
学習ポイント学習ポイント

原点以外に頂点をもつ2次関数

原点以外に頂点をもつ2次関数
  • 玄さん
  • さくらさん

みなさんと一緒に学習していくのは、さくらさんと三浦玄さんです。
今回の“パパっと分かる(目標)”は、「原点以外に頂点をもつ2次関数」!
次のような問題を考えてみましょう☆
y=x−6x+8の頂点の座標を求めなさい。

STEP1 2次関数の平行移動
  • 頂点は原点
  • 頂点の座標は(1,2)

y=xのグラフの頂点は原点です。
しかし、2次関数のグラフの頂点がいつも原点とは限りません。
例えば、
y=xのグラフをx軸方向に1、y軸方向に2、平行移動すると、頂点の座標は(1,2)となります。
このグラフの式を求めてみましょう。

  • x軸方向にaだけ平行移動
  • y軸方向にbだけ平行移動

グラフの平行移動には公式があったのを覚えていますか?
y=xのグラフをx軸方向にaだけ平行移動するときには、xがx−aに変化し、
y=xのグラフをy軸方向にbだけ平行移動するときには、yがy−bに変化するんでしたね。

  • y=(x−1)^2+2
  • 展開しないの?

この公式は2次関数でも同じです。
今回の例では、y=xのグラフをx軸方向に1、y軸方向に2、平行移動するので…
xがx−1に、yがy−2に変化します。
これをy=xに代入すると、
y−2=(x−1)
つまり、
y=(x−1)+2
と表すことができます。

…この式、展開しないのかって?しない理由があるんです☆

STEP2 頂点の座標を読み取る
  • y=x^2−2x+3
  • 頂点の座標は(1,2)

y=(x−1)+2
これを展開すると、
y=x−2x+1+2
 =−2x+3
となります。
このグラフの頂点の座標は(1,2)です。
そのことが、展開する前の式を見た方がすぐにわかると思いませんか?

y=(x−a)+b
の形の式を見れば、グラフの頂点が(a,b)とわかるのです☆

  • 頂点は(2,3)
  • a=0となることがポイント

それでは、頂点の座標を求めてみましょう!
y=(x−2)+3
このグラフの頂点は…(2,3)

y=(x+2)+2
このグラフの頂点は…(−2,2)
(2,2)じゃないので注意してくださいね〜!

y=x+1
このグラフの頂点は…(0,1)
この問題では、y=(x−a)+bの「a」の部分に値がないということなので、a=0となることがポイントです!

STEP3 平方完成
  • a=2
  • 平方完成

それでは問題!
y=x−4x
これをy=(x−a)+bの形に変形しなさい。

まず、(x−a)に注目しましょう。
(x−a)=x−2ax+a
乗法公式ですね!
左辺と右辺を入れ替えて整理すると…
−2ax+a=(x−a)
   x−2ax=(x−a)−a
となります。
これにy=x−4をあてはめて考えてみましょう。
−2aが−4となるので、a=2となります。
つまり、
y=x−4x
 =(x−2)−2
 =(x−2)−4
となります。

このように、xの2次と1次の部分から( )の形をつくることを平方完成といいます。

  • xの係数を半分にして、それを2乗して引き算
  • さくらさんと玄さん

平方完成のコツは「xの係数を半分にして、それを2乗して引き算」です☆
これでパパっとy=(x−a)+bの形が作れますね!
平方完成ができれば、原点を通らない2次関数の頂点の座標がわかります。

  • 平方完成
  • 頂点の座標は(3,−1)

それでは、パパっとわかる問題を解いていきましょう!
y=x−6x+8の頂点の座標を求めなさい。
という問題でしたね。

−6xに注目して平方完成していきましょう。
y=−6x+8
 =(x−3)−3+8
 =(x−3)−9+8
 =(x−3)−1
ですから、
頂点の座標は(3,−1)です!

  • 解の公式
  • 平方完成

さて、平方完成を使うと、2次方程式の解の公式を導くこともできます。
やってみましょう!
ax+bx+c=0 (a≠0)
両辺をaで割ります。
+(b/a)x+(c/a)=0
このとき、xの係数b/aの半分はb/2aです。
平方完成しましょう。
  {x+(b/2a)}−(b/2a)+(c/a)=0
{x+(b/2a)}−(b/4a+(c/a)=0
次に、xが入っている項を左辺に、それ以外を右辺に移項して整理します。
{x+(b/2a)}=(b/4a)−(c/a)

  • 右辺の分母を揃えて計算
  • 解の公式を導くことができました☆

c/aの分母と分子に4aをかけて、右辺の分母を揃えて計算します。
{x+(b/2a)}=(b/4a)−(4a×c)/(4a×a)
    =(b−4ac)/4a

左辺の2乗をなくしましょう。平方根を思い出してくださいね!
x+(b/2a)=±√{(b−4ac)/4a
    =±{√(b−4ac)/√(4a)}
    =±{√(b−4ac)/2a}

左辺がxだけになるように移項して整理します。
x=−(b/2a)±{√(b−4ac)/2a}
 ={−b±√(b−4ac)}/2a

解の公式を導くことができました☆

  • 次回もお楽しみに〜!

解の公式を導くことができることに感激してくれたようすの玄さん。
「解の公式って覚えるの面倒くさいと思っていたけど、導けるんだね!」
と、“覚えなくてもいいんだ!”という感想のようですが…
これを毎回計算するのは大変です。覚えた方が断然お得!
…覚えてください。すぐに慣れます☆

次回もお楽しみに!

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