NHK高校講座

ベーシック国語

Eテレ 毎週 月曜日 午前10:20〜10:30
※この番組は、前年度の再放送です。

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今回の学習

第24回

指示語

  • 出演:杏林大学教授 金田一 秀穂
学習ポイント学習ポイント

指示語

指示語
  • カレンさんとオウムさん
  • カレンさん

今回のテーマは「指示語」です。
滝沢カレンさん、オウムさんと一緒に学習していきましょう!

オウム「カレンちゃん、いつもと違う雰囲気には気づいているよね?」
カレン「あたりまえじゃん!」
オウム「そうだよね。カレンちゃん、悪いんだけど、そのペン取ってもらっていいですか?」
カレン「これ?」
オウム「違うよ!そのペン!」
カレン「あっ、これか?」
オウム「いや、違うって!」
カレン「え〜?何の話?」
オウム「じゃあもういいや。あのペン取って!」
カレン「あのペン?…これ??」
オウム「違うでしょ!」
カレン「もう、どうかしてるよ〜。あのペンって何…?」

授業開始!
  • 金田一秀穂先生
  • カレンさんとオウムさん

指示語について教えてくれるのは、金田一秀穂先生。

先生「今日の授業は指示語!」
カレン「指示語?」
先生「指示語ってどういうものかわかりますか?」
カレン「『あれ、取ってきて!』…とか?」
オウム「そっちの“指示”ね…。」
カレン「違うんだ。」
オウム「『取ってきて!』っていう意味の“指示”か…。」
先生「『取ってきて!』じゃなくて…『あれ』とか『これ』とか『それ』とか。」
オウム「へぇ〜!」

  • 指示語
  • こそあど言葉

指示語とは、人や物、場所などを指し示したり、たずねたりするときに使う言葉です。
共通する頭文字から、こそあど言葉とも言われます。

  • 教卓の先生がペンを持っている。
  • 先生がカレンさんにペンを渡すと…

これ』 『それ』 『あれ』 『どれ
この4つの言葉、みなさんはどう使い分けていますか?

カレンさんは
『これ』は近くにあるもの
『それ』はちょっと遠くにあるもの
『あれ』もちょっと遠くにあるもの
『どれ』は迷うこと
と、答えました。


それでは、いろいろなシチュエーションを例にして考えてみましょう。

【教卓の先生がペンを持っている。】
このとき、
先生から見たペンは『このペン』です。
カレンさんから見たら『そのペン』です。

【先生がカレンさんにペンを渡すと…】
カレンさんから見たペンは『このペン』になります。
確かに、近づいたら『その』が『この』に変わりました。

  • 教卓にペンを置きました。
  • カレンさんからさらに遠い位置に移動

さて、本当に距離で指示語は変わるのでしょうか。
もう少し考えてみましょう。

【教卓にペンを置きました。】
カレンさんから見たペンは『あのペン』になります。
教卓で先生がペンを持っていたときと比べて、カレンさんからペンまでの距離は変わらないのに、『その』が『あの』に変わりました。

【ペンを持った先生が、カレンさんからさらに遠い位置に移動しました。】
それでも、カレンさんから見たペンは『そのペン』になります。
カレンさんからペンまでの距離は遠くなったのに、『その』は『その』のままです。

  • オウムさんの背中をペンでかく先生
  • そのペン、そこ!

先生「かゆくない?」
オウム「かゆいですね〜背中がかゆい!」
ここで先生は、突然オウムさんの背中をペンでかきだしました。
オウム「あ〜!そのペン、もうちょっと下!…そこそこそのペン、そこ!」

さて、このときオウムさんとペンの距離はかなり近いですが、オウムさんから見たペンは『そのペン』です。
そして、自分の体の場所をいうときにも『そこ』と表現しています。

  • 正しい指示語の使い方
  • “見えない”から自分の領域じゃない

それでは、正しい指示語の使い方をまとめておきましょう☆
“私”のものについていうときは『
“あなた”のものについていうときは『
そして、2人から遠いものをいうときには『
を使います。
先ほどいろいろなシチュエーションで指示語が変わることを確認しましたが、これを踏まえてもう一度考えてみてください。
当てはまっていることが確認できたと思います。

最後に…
先生「ペンで(カレンさんの)背中をかいたら…?」
カレン「『そのペン』…?」
先生「つまりここ(カレンさんの背中側)は?」
カレン「先生の領域!」
先生「そうなんです。(カレンさんから)“見えない”から自分(カレンさん)の領域じゃないんです。私にとってはよく見えるから『』を使うんです。」

  • カレンさん
  • 文章で使われる指示語

それでは、次の例文を使って、文章で使われる指示語について考えてみましょう。
私は焼肉を食べた。それは、極上のロースだった。

指示語である『それは』は何を示しているでしょうか。
まず、指示語を他の言葉(指示語が示す言葉)に言いかえてみましょう。
この場合、「焼肉は極上のロースだった」と言いかえることができますね。


似たような文章ですが、次の例文の『それは』は何を示しているでしょうか。
私は焼肉を食べた。それは、一年ぶりのことだった。

オウム「カレンちゃん、焼肉は好きなの?」
カレン「一週間に三回くらい行くから…」
オウム「一週間に三回!?」
先生「すごいね!」
オウム「じゃあもう、“一年ぶり”なんて考えられない?」
カレン「(この文章を)書いた人が信じられない!」
先生「(笑いつつ)じゃあ、この『それは』は何でしょう?」
カレン「焼肉?」
先生「『焼肉は』でもいいけど、もうちょっとキレイにしたいな。」
カレン「『それは』っていうのは、『焼肉を食べました』」
先生「そうそう!『焼肉を食べたことは』一年ぶりのことだった。(文章中にある)指示語は、だいたい前の文章に指すものが出てくる(ことが多い)。」
前の文章にないこともありますが、まずは前の文章をチェックするようにしましょう!

  • カレンさんとオウムさん
  • 金田一秀穂先生

例えば、
私は焼肉を食べた。それは、極上のロースだった。」を
私は焼肉を食べた。焼肉は、極上のロースだった。」と書くと、『焼肉』が2回繰り返されていて、文章が美しくありません。
同じように、
私は焼肉を食べた。それは、一年ぶりのことだった。」を
私は焼肉を食べた。焼肉を食べたのは、一年ぶりのことだった。」とすると、文章がうるさいですね。
指示語は、このような繰り返しを避けることができる便利な言葉なのです。

それでは次回もお楽しみに!

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