Eテレ 毎週 火曜日 午後2:00〜2:10
※この番組は、前年度の再放送です。
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第10回
今回のテーマは「古文・歴史的仮名遣い」です。
滝沢カレンさん、オウムさんと一緒に学習していきましょう!
オウム「カレンちゃん、“何時代に行ってみたいな”とかありますか?」
カレン「縄文時代に行ってみたいです。」
オウム「なんで?」
カレン「まだ誰も知らない時代だし…」
オウム「まだ知らない!?」
カレン「知らないっていうか、今言える人はいないじゃないですか。」
オウム「実際に見た人がいないから?」
カレン「うん。あとやっぱりどんな暮らしをしてたのか、どんな言葉を使っていたのか…(例えば)「ありがとう」という言葉はあったのかとか。」
オウム「言葉ね!」
カレン「そう。今の言葉はなかったかもしれないから。」
オウム「なかっただろうね!どういう言葉だったのか、気になるところだね。」
というわけで、今回は 古文 について学んでいきましょう☆
古文について教えてくれるのは、金田一秀穂先生。
日本に現存する最古の和歌を集めた本である万葉集の中から、次の和歌に注目してみましょう。
君待つと 我が恋ひ居れば 我が屋戸の 簾動かし 秋の風吹く
先生「この和歌は額田王(ぬかたのおおきみ)が作ったものです。額田王ってどんな人だと思いますか?」
カレン「王様だけど、恋愛はしちゃダメって言われたけれど、恋愛をしたくてたまらなかった人!」
オウム「禁断の恋をしてしまった人?」
カレン「依存しちゃってた感じかな?この文からして!」
先生「割と意味がわかっているかもしれないね。」
オウム「当たらずも遠からずですか?」
先生「そう。残念ながら額田王は王という名前だけど女の人なんです。」
カレン「そうなんだ!」
先生「そこがちょっと違うんです。」
先ほどの和歌は、額田王の恋心を詠んだものです。
恋焦がれる人を思っていたら、部屋の簾が動いた。
“あの人が来た!”と思ったが、すべては幻。秋の風が吹いただけだった。
という、切ない女心を表現した歌なのです。
和歌の中に出てきた「恋ひ居れば」は、今の言葉に直すと「恋い居れば」となります。
これを歴史的仮名遣いと言います。
古文では、言葉だけではなく、書き方が違うこともあるのです。
歴史的仮名遣いとは、簡単に言うと昔の仮名遣いのことです。
この場合の“仮名”は、ひらがなとカタカナを指しています。
つまり、昔と今とでは、仮名の使い方が違うのです。
「思ひ出」は「思い出」と読みます。
同じように「思ふ」は「思う」と読みます。
このように歴史的仮名遣いの「は・ひ・ふ・へ・ほ」は、今の言葉に直すと「わ・い・う・え・お」になるのです。
つまり「思へ」の場合には「思え」と読むということです。
先生「それでは『てふてふ』は何と読むでしょうか。」
カレン「ていてい?」
オウム「さっきのルールからズレたよ!」
カレン「そっか…てうてう?」
先生「うん。“う”だよね!でも…」
カレン「あ、“て”も違うのか!…とうとう?」
先生「いい線だけど、違うな〜。これはちょうちょうって読むんです。」
カレン「え〜…そんなの誰も知らない。」
オウム「でも、習わなかった?」
カレン「習うワケないね!」
カレンちゃんは記憶にないみたいですが、きっと習っていますよ!
先生「では『けふ』は何と読むでしょうか。“ふ”は“う”(って読むん)だよね。」
カレン「…とう?」
先生「“か・き・く・け・こ”の中のどれかです!」
カレン「…かう?」
先生「じゃあヒント。今朝っていう言葉があるでしょう。今朝っていうのは“今日の朝”ですよね。(今朝の)“さ”は朝、(今朝の)“け”は…?」
カレン「…きょ?…あっ、今日?」
先生「そうです。」
今の言葉にも、歴史的仮名遣いの名残があります。
例えば「これは本です」の“は”は、“わ”と読みますよね。
他にも「海へ行く」の“へ”は、“え”と読みます。
先生「現代の仮名遣いになってから、まだ100年も経っていないんです。」
オウム「本当に最近なんですね。」
先生「だから、古いものを読むときには(読み方を)考えちゃうけど、そんなに難しいことではない。」
オウム「自然と身につくのかもしれないね。」
カレン「ね〜。」
先生「たくさん読んでいると、だんだん気にならなくなってきますよ!」
それでは次回もお楽しみに!
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