第26回 三角比の導入
みなさんと一緒に学習していくのは、さくらさんと三浦玄さんです。
さて、写真の中に隠れているさくらさん。
その部分だけ拡大した写真をみると…どちらも同じさくらさんですよね。
つまり、2枚の写真に写るさくらさんは相似ということです!
今回の“パパっと分かる(目標)”は、「三角形の相似」!
次のような問題を考えてみましょう☆
上の左図を見てください。
AB//DE//CF,AB=4,DE=6のとき,CFの長さxを求めなさい。
この問題は、相似を使って解くことができます!
相似は、パッと見では判断できないので注意が必要ですよ☆
三角形の相似とは、
それぞれの角の大きさが等しく、それぞれの辺の長さの比が等しいことをいいます。
そして、それぞれの辺の長さの比を相似比といいます。
例えば、上の右図のような2つの三角形の相似比は2:1です。
辺の長さの比と角度が同じなので、相似なことが確かめられますね。
三角形の相似条件は次の3つです。
どれか1つを満たしていることが確かめられれば、2つの三角形は相似であるといえます。
(1)3組の辺の比がすべて等しい
(2)2組の辺の比とその間の角がそれぞれ等しい
(3)2組の角がそれぞれ等しい
1つの三角形が裏返っていても、条件を満たしていれば相似です!
問題を解いてみましょう!
上の左図を見てください。
2つの相似な三角形を探し、その相似条件を示しなさい。
△DAEと△CABにおいて
∠ADE=∠ACB=35°(仮定) …(1)
∠DAE=∠CAB(共通) …(2)
となるので、
「2組の角がそれぞれ等しい」という相似条件を満たしていることがわかります。
したがって、△DAE∽△CABとなります。
「∽」は相似を表す記号です。
それでは問題!
上の左図を見てください。
2つの相似な三角形を探し、その相似条件を示しなさい。
△AEBと△CEDにおいて
AE:EB=CE:ED=3:5 …(1)
∠AEB=∠CED(対頂角) …(2)
となるので、
「2組の辺の比とその間の角がそれぞれ等しい」という相似条件を満たしていることがわかります。
したがって、△AEB∽△CEDとなります。
それではパパっと分かる問題を解いてみましょう☆
上の左図を見てください。
AB//DE//CF,AB=4,DE=6のとき,CFの長さxを求めなさい。
…という問題でしたね!
「3じゃない?」と、答えを予想する玄さん。。。
みなさんは相似を使って考えていきましょう!
解いていきましょう☆
△ACBと△ECDにおいて
∠ACB=∠ECD(対頂角) …(1)
∠BAC=∠DEC(錯角) …(2)
となるので
(1)(2)から、
「2組の角がそれぞれ等しい」ので、
△ACB∽△ECD
なので、
AB:ED=4:6=2:3
ですから、相似比は2:3となり、
BC:DC=2:3
です。
次に、△BFCと△BEDにおいて
∠BFC=∠BED(同位角) …(1)
∠CBF=∠DBE(共通) …(2)
となるので
(1)(2)から、
「2組の角がそれぞれ等しい」ので、
△BFC∽△BED
となります。
BC:DC=2:3
となることがわかっているので、
2つの三角形の相似比は2:5となり、
CF:DE=x:6=2:5
となります。
これを解くと…
5x=6×2
x=12/5
と求めることができます。
「12/5って何?聞いてないよ!」と文句を言う玄さん…。
答えがいつも整数とは限らないんです!
数学の答えは予想で答えちゃダメですよ〜。
次回もお楽しみに!
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